[4126] 所幸則 コンテンポラリーファクトリー写真展「進化 evolution 2016」

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《僕に見えている景色はそんなんじゃない!》

■羽化の作法[16]
 強制撤去が近づいてくる・1
 武 盾一郎

■ところのほんとのところ[143]
 所幸則 コンテンポラリーファクトリー写真展「進化 evolution 2016」
 所 幸則 Tokoro Yukinori

■crossroads[15]
 子どもたちと著作権
 若林健一


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■羽化の作法[16]
強制撤去が近づいてくる・1

武 盾一郎
http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20160524140300.html
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1995年12月22日、タケヲ、ヤマネ、僕の三人は計画通りにラブホテルの壁画を完成させた。

これから毎日新宿に行くことになる。三人とも、ここにある段ボールハウスをできるだけ絵で埋め尽くすことを考えていた。三人は手分けをしてダンボールハウスに絵を描いて行った。

●平家物語・II

タケヲはいちばん都庁に近いところのダンボールハウスに絵を描きはじめた。この場所は強制撤去の衝突の最前線となる。

ちなみに強制撤去の時、強制撤去側の陣営は最前列には(アルバイトらしき)ガードマンを配し、後ろの安全な所で役人背広集団がぬくぬくと立っていた。

役人はメガフォンで「あなたたちは不法です、迷惑な行為をしています、どいてください」と、あたかも「あなたがたが悪いのです」的なことを言っていた。前面に立つわけでなく、ガードマンを盾にして。

当時の僕はそういうことに無性に腹を立てた。「公権力側って心底汚い奴らだ」と思った。殴り合う最前列は「仕事を奪われたホームレス」と「仕事の不安定なアルバイト」。

ズルい奴らはいつも安全な場所に居て、不安定な人間たちを悪と定めて戦わせてニヤニヤしてるのだ。そう思うと、つのる悲しみを超え、煮えたぎる怒りとなるのだ。

そんな、後に最前線となる段ボールハウスに描いた絵は横たわる裸婦。その上に「平家物語」の冒頭をアレンジした文言を3人で考えて書いた。

以前、京王新線の地下道、現「京王モールアネックス」の通りに平家物語のパロディを描いた。

https://www.facebook.com/junichiro.take/photos/a.1053736031337950.1073741847.206228169422078/1187311821313703/?type=3&theater

この作品は人気があって、立ち止まって読む人がいっぱいいた。最も印象的だったのは、二人の背広の男性が段ボールハウスを挟んで両側から向かい合う形で歩いてきた。

二人とも平家物語パロディハウスをじっと見ながら歩いている。二人の距離は縮まって「ゴンッ」と正面衝突してしまったのである。マンガのようなシーンだった。

都庁に近い段ボールハウスに描かれた平家物語第二弾は、以下のような文言だった。

「疑問庁舎の(No)金の肥
諸行無情の響きあり
カラ工事の地下(価)の色
盛者必衰の理をあらわす
おごれる者(都)も久しからず
ただバブルの世の夢のごとし
たけき者もついには滅びぬ
ひとへに壁の前のダンボールに同じ」

https://www.facebook.com/junichiro.take/photos/a.1053736031337950.1073741847.206228169422078/1187296484648570/?type=3&theater

新宿西口地下道の段ボールハウス村には、場所はそんなに定まってない移動式の簡易仏壇が設置されていた。

新宿西口地下道でも、越冬できなかったり病気だったりで人が亡くなることはあった。タケヲはちょくちょく線香をあげに行っていた。

https://www.facebook.com/junichiro.take/photos/a.1053736031337950.1073741847.206228169422078/1178925012152384/?type=3&theater

●マスコミ取材

新宿西口地下道ダンボールハウスの強制撤去の噂は、瞬く間に社会問題になっていった。連日、新聞、雑誌、テレビ局が取材に来ていた。当然、絵を描いている僕らへの取材も多くなった。

自分たちのやっていることを知って欲しかったし、自分の言葉を聞いてくれる嬉しい気持ちもあった。

しかし、マスコミ取材対応には思いのほか時間をとられた。いつ来るかわからない撤去、ダンボールハウスを絵で埋め尽くしたい思いが焦りになる。

メディアは言いたいことを伝えてくれるわけではなかった。特にテレビ局への不信感は日増しに大きくなっていった。

テレビ局は全局の様々な番組が来るので、次第に疲れてきて最後の方は「ノーコメント」になっていった。そのむしゃくしゃした勢いで、関係ない雑誌に対しても取材拒否の態度をとったり、当たり散らすこともあった。

メディアは「あらかじめ伝えるセオリーがあって、それを埋める為の取材」みたいに感じた。本当のことはそれよりも深い水底に流れている、見えにくくて解りにくい人間の業の塊りなのだ。

そのリアリティにまるで触れずに、分かりやすい対立構造がテレビで放映されていて、その渦中の当事者である自分からすると、テレビ報道はまるで絵空事に感じた。

「僕に見えている景色はそんなんじゃない!」と憤った。

ここ新宿西口地下道は「子宮」であり生き物なんだ。僕らは都市という生き物の「胎内」に居るんだ。都市は呼吸してるのだ。呼吸だけでない。咀嚼し、嘔吐し、脱糞している。

更に、「新宿」という都市の地下の子宮は孕んでいるのだ。そして、ここには「粒」みたいなのがいっぱい居るのだ。だから絵が描けるのだ。

テレビ局への取材には、ゲストとしてスタジオに呼ばれる以外、対応しないことに決めた。マスコミが作ったシナリオのパーツになるのではなく、特別扱いされたかったのだ。

当然、そんな扱いはされない。出たがりの目立ちたがりだったんだけど、マスコミが嫌いになってしまったのだ。(つづく)


【武盾一郎(たけじゅんいちろう)/瞑想始めました】

小説家の星野智幸コレクション全四巻(人文書院)の装画を担当することになりました。只今、II巻『サークル』を制作中。制作過程をフェイスブック、ツイッターにアップしております。夏以降に出版となります。乞うご期待!

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■ところのほんとのところ[143]
所幸則 コンテンポラリーファクトリー写真展「進化 evolution 2016」

所 幸則 Tokoro Yukinori
http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20160524140200.html
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かつて、広告や雑誌が主なクライアントだった頃。当時、モグラという名のギャラリーカフェのオーナーだった高村くんが、ファインアートフォトグラファーに転向しようとしていた[ところ]が個展会場を探すのを、親身になり手伝ってくれて、それが大成功しました。

その恩人でもある高村くんが「所さん、写真教えてくれないですか?」と言ってきたのがきっかけで、5〜6人が同時に当時の[ところ]のアトリエに集まるようになりました。

「所塾」と呼ばれたそこから、東京在住ではない人もスカイプで指導したり、「所塾展」という写真展なども開きました。でも、全員がファインアートフォトを目指している、という感じでもなかったのです。

ここ4年ぐらい、ファインアートフォトの色合いが強まってきたので、名前を「所幸則 コンテンポラリー フォトファクトリー」に変えました。

メンバーの中から「東京画」のメンバーに選ばれる者も出てきたり、いろんなアートフェアに参加しているキュレーターに目をつけられるようなメンバーも出てきたり、コレクターが先物買いで買ってくれたりと、ずいぶん発展してきています。

九州から北海道、そして海外のメンバーも今までに在籍していました。いつまでやれるか分かりませんが、みんなを指導することは、自分に向けて話しているように感じるときもあり、それが自分のエネルギーにもなると思いました。メンバーも3年以上は続けないと、成果もあまり出ないと思っています。

ワークショップとは違って、大学のゼミを社会人相手にしているような感じです。興味のある方はぜひ、問い合わせるなり見にくるなりしてください。

●TOKORO YUKINORI COMTEMPORARY PHOTOFACTORYの展示について

所幸則 コンテンポラリー フォトファクトリー(所幸則主宰)は、独特な世界観をもつ作品群により、写真という枠組みを超えたアーティストとの評価を得ている写真家・所幸則と、彼の指導の下、ファインアートフォトに取り組む新進作家たちの展覧会です。

所幸則、作家達がこのように進化し続けているという意味と、そうであり続けたいという願いも含めて【進化 evolution】というタイトルにしました。

人間と社会の進化、写真の進化、カメラの進化、作家たちの作品の進化、成長を含んでおり、作家一人一人の作品の中に表現としての進化、広がりを感じていただけるものとなっております。

写真家・所幸則とその指導の下、ファインアートフォトに取り組む新進気鋭の作家たちの競演を是非ごらんください。

また今回、所幸則の新シリーズとして作品化を進めている「お散歩ジャンプ」を一部展示しております。"ONE SECOND" というルールで時間を捕まえるというコンセプトを基に、光の中を走って行く娘と共に作りあげている作品となっております。

なお、展示期間中は作品の販売をしています。対価を払ってでも欲しいと思われる作品を撮ってこそ作家だ、と思いますので、その現実を知ってもらう意味でも販売します。気に入った作品があれば是非宜しくお願い致します。

■写真展「進化 evolution 2016」
会期:2016年5月30(月)〜6月5日(日)
会場:東京都渋谷区 道玄坂1-11-3 第一富士商事ビル4F
Gallery Conceal(渋谷)
http://galleryconceal.wix.com/gconceal

会期中にはゲストを招いてトークショーを開催します。

◎6月4日(土)16:00〜
佐藤時啓×所幸則 トークショー
※ワンドリンク付き1,000円

・佐藤時啓(写真家。東京藝術大学美術学部教授)代表作として〈光─呼吸〉と題された長時間露光の写真作品及び〈Gleaning Light〉と題されたピンホール写真作品等を発表。2014年、東京都写真美術館で展示「光─呼吸 そこにいる、そこにいない」を開催。

佐藤さんが社会性とか、個人的な問題をテーマに選ばず太陽と言う最大の光源がテーマだったり、ピンホール現象という人間がいなくても地球上には存在していた現象がテーマだったりするところがすごく共感しています。

[ところ]も時間だったり相対的な速度と距離の関係性だったりする、アインシュタインロマンスシリーズなどをテーマに選んでいるところがあるので、ぜひ写真に対するアプローチや考え方などの話と、展示されているみんなの作品について聞いてみたいと思います。

◎6月5日(日)14:00〜
田口師永(2016/3.までシルク・ドゥ・ソレイユ在籍)×所幸則 トークショー
※ワンドリンク付き1,000円

・田口師永 世界最高峰のエンターテイメント集団であるシルク・ドゥ・ソレイユで、13年間スキッピングロープアーティストとして活躍。ツアーショー「QUIDAM(キダム)」で世界の都市を回り、5大陸・42カ国・217都市にて約4,000回の公演を行う。2011年、所幸則に師事し作家としても活動中。

田口師永氏がシルク・ドゥ・ソレイユで見て体験した13年間のお話。また5年前から写真を師事した所幸則とのトークセッション。ファインアーティストを目指し、インターネットを使ったスカイプでの5年間にわたる対話指導と、帰国時には直接指導などによる、所幸則コンテンポラリーファクトリーの説明会もする予定。

◎6月5日(日)19:00〜
ハービー・山口×所幸則 トークショー
※ワンドリンク付き1,000円

・ハービー・山口(写真家。大阪芸術大学客員教授、九州産業大学客員教授)大学卒業後の1973年にロンドンに渡り10年間を過ごす。パンクロックやニューウエーブのムーブメントに遭遇し、ロンドンの最もエキサイティングだった時代を体験。生きたロンドンでの数多くのスナップ・ポートレイト作品を残す。写真発表の傍ら、作詞、エッセイ執筆、ラジオ、テレビのパーソナリティー等も行っている。

写真家であり、大学客員教授も務めるハービー・山口氏と所幸則が、オリジナリティとは何か、写真にとってなにが大事なのか等の話をします。その直前に、出展作家によるアーティストトークも行います。少し早めのご来場をお勧めします。


【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則  http://tokoroyukinori.seesaa.net/
所幸則公式サイト   http://tokoroyukinori.com/


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■crossroads[15]
子どもたちと著作権

若林健一
http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20160524140100.html
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こんにちは、若林です。またまた「子ども向けプログラミング教育」とか「CoderDojo」の話題で恐縮ですが、5月21日から奈良県で二つ目のDojoを生駒市で始めました。

より多くの子どもたちに「ものづくりの楽しさ」を体験できる場をと思い、二つ目を始めたわけですが、初参加の子どもたちが多く、まずはその目的通りに進められました。正直なところ負担は小さくはありませんが「楽しかった」と言ってくれる子どもたちがいる限りは続けていきたいなと思っています。

●作った人の権利

今回も「子ども向けプログラミング教育」の一環で「子どもたちと著作権」に関して触れたいと思います。

子どもたちに自由に絵を描かせると、自分の好きな漫画やアニメのキャラクターを描くように、子どもたちの心の中にはそれぞれのお気に入りキャラクターがいます。

自分で描いている自分で楽しんでいる範囲では問題ありませんが、それを一般に公開したり、他の方が作ったものを無断で使うと「著作権」を侵害してしまうケースがあります。

ひとくちに「著作権」といっても様々な種類があり、深く掘り下げていくと長い議論になるものですが、こと子どもたちに対しては「みんなの好きなキャラクターには、それを作った人がいて、その人たちに無断で使ってはいけない」ということだけを説明しています。

とはいえ、大人でさえきちんと実践できていないことを子どもたちにしなさい、というのはなかなか難しい。

Dojoで主に使っている「Scratch」で公開されている作品の中にも、明らかに権利侵害なものが多数あります。ネット上にはそういったものが公開されていて、しかもそれらがとても魅力的に見えるのに自分たちはダメだ言われる。

この件に関して一番難しいのは、主に小学校高学年から中学生ぐらいの子どもたちです。

この年代になると、ネット上を自由に検索して素材を集め使うことができるようになり、自分の作品に取り込む知恵がついてきます。自由にできるようになれば、それを試したい、ダメだと言わても「なぜダメなんだ?」という。

しかもメジャーなキャラクター(有名なねずみとか、有名なひげおやじなど)であれば自分たちも判断しやすいのですが、最近はマニアックでマイナーな(おそらくそれは私たちにとってであって、子どもたちにはそうではないのかもしれませんが)キャラクターも多数あり、そういったものが使われるとコピーなのかオリジナルなのかの判断が難しく、非常に困ります。

いちいちそれらをあげつらって「コピーではないのか?」と問いただすのも、せっかく楽しく作品作りをしている場の雰囲気を壊してしまいます。とはいえ、まったく知らないふりをするわけにもいかず頭の痛いところです。

●無料コンテンツの影響

スマートフォン向けアプリを中心に「アプリは基本無料」というのも、著作物に対する権利の意識を下げる要因になっているのではないかなと思います。

今、子どもたちに人気の高いアプリに「Minecraft」がありますが、無料で遊べるのはデモ版のみで、遊び続けるには製品版を購入しなければなりません。

PC版、ゲーム機版、モバイルデバイス版など様々な種類があり価格も異なるのですが、例えばPC版なら3,000円程度、モバイルデバイス版だと800円程度かかります。

Minecraft
https://minecraft.net/ja/

「アプリは基本無料」が定着した今では100円でも高い感じられるのに、3,000円ともなると「何かの間違い?」と感じられる方もいらっしゃるようです。

今は「基本コンテンツ」を無料で配布して「拡張コンテンツ」で儲けるビジネスモデルを採用するものが多く、多くの方は無料のままで利用していることから、コンテンツに対するコスト意識が下がってしまっているように思えます。

世の中で提供されているモノ(コンテンツと呼ばれるものを含みます)にはそれぞれの価値があり、他人が作ったものの価値を守ることは、自分たちの作ったものの価値を守ることでもあります。

このことを大人がしっかりと意識しなければ、子どもたちにも伝わりません。まずは大人の意識を変えることが重要だと感じています。


【若林健一 / kwaka1208】
Web: http://kwaka1208.net/
Twitter: https://twitter.com/kwaka1208

CoderDojo奈良&生駒の開催予定
http://coderdojo-nara.org/
奈良:6月11日(土)午後
生駒:6月 4日(土)午後


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編集後記(05/24)

●実写化されたアメコミのヒーローたちが集まって、悪の組織と戦うってのが「アベンジャーズ」シリーズで、その意味は「制裁者たち」ということらしい。今まで二作見たような気がするが、スケールが大きなわりにまとまりを欠くという印象だった。ヒーローが集って、というのがなんとも安易で、均一に見せ場を作っているのだろうか、よくわからないが。このヒーローが集まって、というコンセプトは、おとぎ話の主人公たちのその後を描いた「イントゥ・ザ・ウッズ」にも使われている。その両方に便乗したのが「グリム・アベンジャーズ」だ(2015)。恥かしげもなく、ぬけぬけと、図々しく(全部同じ意味だ)。

だって、あのアルバトロス映画だもの。「世界を救え、グリム童話のヒロインたち/魔法の国から現代にタイムスリップして来た、おとぎ話のヒロインたち。白雪姫、シンデレラ、眠れる森の美女、ラプンツェル、赤ずきん。邪悪な魔術師に戦いを挑む、美しき5人の復讐者《アベンジャー》たち。光と闇が交わる時、時空を超えた宿命の戦いがはじまる!」っての。ヒロインの名前を並べているのに、「眠れる森の美女」って何よ。グリム童話では「茨姫」というらしいが、それじゃわからんだろうということか。映画では名前を呼び合っていたような気がするが。こっちのアベンジャーズの意味は「復讐者たち」である。

白雪姫は最初の魔法の国シーンから出ているからわかる。姫というよりおばさんだ。ラプンツェルもわかる。長い髪の先に鉄球をくくりつけて振り回す(笑)。赤ずきんもわかる。見た目そのまま、弓と剣をつかう。あとの二人は区別がつかない。最後までわからなかった。それぞれ得意の魔術技があるようだが、とにかく姫さんそろって格闘技に優れているみたい。彼女たちは、魔法の国から白雪姫と同時にタイムスリップ(?)した邪悪な魔術師を追って、現代のL.Aにやって来る。しかしそこでは、宿敵の魔術師が市長となり、悪の帝王として君臨していたって、たかが市長が悪の帝王だって? スケールが小さ過ぎる。

魔術師の名前はルンペルシュティルツヒェン、グリム童話の「悪魔(鬼)の名前当て」で知られる存在、ホントはこびとだ。魔法の国から軍隊を呼び寄せ、両方の世界を征服しようとしている、って、市長が(笑)。姫様四人に対し庶民の赤ずきんは、王家の英雄ごっこにはつきあえないと、途中まで勝手に戦っている。そのへんのこだわりがいい。彼女らは有名女優ではないらしい。白雪おばさんは表情が変に豊かなので覚えているが、他の四人の顔はスカッと忘れた。この便乗映画の狙いはいいと思ったが、出演者も少なく安っぽい出来。だって、BC級の名門、アルバトロス映画だもの。多分また見るけど。 (柴田)

「グリム・アベンジャーズ」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00WH2F8QU/dgcrcom-22/


●名古屋ウィメンズマラソン続き。去年はとにかく関門時間のことばかりが頭にあった。そのため気が紛れていた。焦りのみ。

今年は途中から関門に間に合うことがわかったので、他のことを考えていた。景色に新鮮さはないし、まわりの走者も固定されていくし、ホテルでの怪我で足首がめちゃくちゃ痛むしで(膝が痛いのはいつでも)、つらかった。

去年より微妙に走れてはいるのに、なぜ私はこんなことをしているのだろう? と自己憐憫っぽくなった瞬間は数回あった。人間は微妙な余裕があるとダメだねぇ。とはいえ、途中リタイヤははなっから頭にはない。

25km、35kmあたりに来ると、残りの距離を考えて気力がなくなる。このしんどい状態で、あと18km(8km)も走るの? 無理無理無理無理〜と。エイドで少し休むと走り出せなくなる。走れと命令しても足は動いてくれない。 (hammer.mule)

東京マラソンをリタイアしたランナーは、どのような扱いを受けるのか
http://www.excite.co.jp/News/bit/E1424849786620.html