[4151] MIYAKE ISSEY展とプリーツ服

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《感動レベルの高いサービスに出会った》

■装飾山イバラ道[180]
 MIYAKE ISSEY展とプリーツ服
 武田瑛夢

■crossroads[19]
 シェアで成り立つ社会
 若林健一




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■装飾山イバラ道[180]
MIYAKE ISSEY展とプリーツ服

武田瑛夢
https://bn.dgcr.com/archives/20160628140200.html

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最近は興味の動きに合わせて展覧会を見歩いている。

先日は「MIYAKE ISSEY展:三宅一生の仕事」を見てきた。既に終わってしまったので記事に書くのは遠慮しようと思ったけれど、やはり素晴らしかったので書くことにする。

・国立新美術館 天井から吊るされたフライングソーサー
http://eimu.com/dgcol/miya

天井から吊るされたフライングソーサーはものすごく大きく、会場内には同じデザインで、ロープを引っぱってビヨンビヨンと動きを楽しめるものが展示されていた。下に落とすとぺったんとした厚みのない形になる。

・MIYAKE ISSEY展: 三宅一生の仕事
http://2016.miyakeissey.org


この展覧会は、三宅一生氏の45年間に渡る仕事を展示したもので、その考え方や表現の方法、人や自然との仕事の絡め方が見えてくるものだった。来場者も服飾学校の生徒さんかなと思われるような、若くてファッションに興味のありそうな人が多かった。

人体型の何かに着せてある等身大の展示物の他に、平面の「布」が身体を入れると立体になるということの面白さを伝える工夫が随所に見られた。

畳むと真四角の布がドレスになる作品では、足元に置かれたプレスされた布と、マネキンが着ている立体的なドレスが対比されている。

壁面では同じ作品のミニサイズのものを、実際に小さいボディに着せることができる体験スペースが用意されていた。触れる展示もあるのはとても良いと思った。

●人と機械がイメージを作る

生地がチューブ状の一体成型のニットになっているのが、有名な「A-POC」の展示。天井に大きなロール状の生地が吊ってあり、そこから繋がった生地をマネキンが着て立体的になっている。

天井高を生かして大きな展示物を作っていて、服飾だけには収まらないスケールを感じた。

高度なニッティング技術は、精密にプログラミングされたものだということだ。編機に設定すれば自動的に服の元となる筒状の生地が編み出され、切っても解けない部分のおかげで、セーターなどを画期的に量産することができる。

一枚のセーターだけでなく、フルコーディネイトで靴下や手袋も一気に同じ筒状に編まれている。プラモデルの板のように無駄なく配置された編み物なのだ。

ダジャレではないけれど、意図が糸になって服になる様子が流れるように連携されていてかっこいい。

そこには意図を形にするための膨大な人間のやり取りがあり、ポジションごとに具体的に何かを動かす人の手によって実現している。

編む機械とプログラミングとデザイナーのイメージが繋がって、目標物が編み出されていくのは、物作りの醍醐味の実現という感じだ。

三宅氏の作品というと、写真映えするという印象がある。原色や幾何形態のグラフィカルなイメージ、質感の複雑さや連続性が目に楽しいということがその理由かもしれない。絵になるし、動きをつけても楽しいのはWEBサイトや動画で感じられる。

会場ではプリーツのプレスをする機械を実際に動かしていて、紙と一緒に折り込むことで、横幅広くプリントされた平たい布が実物の幅のプリーツになっていくのがわかった。

プレスが終わった生地を、会場に来た人が触っていたので私も触った。夫に触らないのか聞いたら、私の服を触ったことがあるからいいとのこと。

そういえば、私はその日もPLEATS PLEASEのプリーツ服を着ていたのだ。手にはBAO BAOのバッグで、見るからにMIYAKE ISSEY展を見に来た人的な感じだ。会場でも3人くらいBAO BAOのものを持っている人を見た。

●癖になるプリーツ服

私はここ10年くらいはプリーツを着ていることが多いので「服、プリーツ多いですね」と言われる。PLEATS PLEASEだけではなく、他のブランドのプリーツも着ていて、一回着始めると便利でやめられない。プリーツは癖になるのだ。

伸縮性、通気性の良さ、肌から適度に離れてサラリとしているので気持ちがいいなどその良さはいろいろある。洗っても形状を保持する。

持っている人は知っていると思うけれど、結構洗濯機でジャブジャブと洗える。脱水の後に乾燥をかけずに、気を使って干すことを忘れなければ、こんなに手入れが簡単な服はないと思う。

気を使って干すとは、一か所に力がかからないようにするだけで、バスタオルをかけるようにサラーっとかけておけば問題ない。いろいろとプリーツ服を扱って、その絶妙な適当さがわかってきた。

一度コートのような長い服を、ハンガーにかけて数か月経ってしまい、他のハンガーとの重なりが悪かったせいか、片方の肩のプリーツが甘くなってしまい焦ったことがある。

それでもまた適当に畳んで置いておいたらほぼ治った。ハンガー掛けはなるべくやめて、ケース型の引き出しなんかにバサーッと軽く畳んで入れておくのが一番良いのだ。

メンテナンスが楽ということでつい買ってしまうという他に、プリーツにはプリーツが合うという理由もある。プリーツのシャツにデニムというのも合わない訳ではないけれど、重さ軽さのバランスが難しい。

結局、下もプリーツが安心だ。そしてどんどんプリーツの服になる。

テレビのコメンテーターにもプリーツを着ている人をよく見かける。楽なのにちょうど良いキチンと感があるし、発色もいいので画面映りが良いのだと思う。

旅行にも最適で、シワになって困るということが全くない。すでにプリーツという強固なシワがあるからだ。何度洗っても生地が古びてこないのも、数年使ってわかったことだ。お店の人の言う「ずっと着られます」は本当だった。

プリーツ服は軽く畳んでおけばいいのは間違いないけれど、生地を掴んで見ただけでは上着なのかパンツなのかインナーなのかわからなくて困るというのも「プリーツあるある」だと思う。

同じ黒だったりすると本当にわからない。普通に収納する時にやりそうな色分けの分類だとダメなのだ。上のものか下のものかで引き出しを分けたり、分類して片付けるのが良い。

今回の展覧会では、三宅氏が服飾を通してデザインやアートの枠を広げてきた歴史の丸ごとを見られたようで、素晴らしかった。企業としても拡大して多くのコラボレーションをしている。

プリーツもBAO BAOも飽きずに使えるのでこれからもチェックし続けたい。


【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト "デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/


最近、映画を見ても劇場で映画グッズが残っていなくて、買えないことが多かった。今度こそはと、「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」の場合は、ネットで探して予約や先行販売でグッズを注文してしまった。

新宿伊勢丹のコラボレーションアイテムも見てきた。Amazonで予約注文して、まだ届いていないチェシャ猫グッズが、伊勢丹ではすでに売っていて、ここで買えたのにとも思った。

毎日WEBで新しいコラボやグッズがアップされていて、作っているメーカーによってグレードが様々だ。数百円のお子様向けのようなものから、コレクター向けの数万円のものまで。

ディズニーストアで売っている5万円超えのチェスボードは、駒がアリスのキャラクターの精巧なフィギアでできていて素敵。チェシャ猫の駒だけ欲しい。
http://store.disney.co.jp/special/Alice.aspx



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■crossroads[19]
シェアで成り立つ社会

若林健一
https://bn.dgcr.com/archives/20160628140100.html

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こんにちは、若林です。先週末、感動レベルの高いサービスに出会ったので、紹介してみたいと思います。

リブライズ〜すべての本棚を図書館に〜
https://librize.com/ja


一言で説明すると「コミュニティスペースなどにある本の貸し借りを管理できるサービス」で、東京のコワーキングスペース「下北沢オープンソースカフェ」の方が開発されたのだそうです。

下北沢オープンソースカフェ
http://www.osscafe.net/ja/


●本を貸す方の準備

・ブックスポットの作成

管理する蔵書があるスポット「ブックスポット」を作成します。これは必ずしも常設の場所が必要ではなく、コミュニティ内で管理している本でもかまいません。

ただし、Facebookページの情報と関連づけて管理されるため、ブックスポットの作成にはそのスペースなりコミュニティが、Facebookページを持っていなければなりません。

・蔵書の登録

ブックスポットに本を登録します。バーコードリーダーで本のバーコード(ISBN)を読み取るか、表紙画像をアップロードすることで、蔵書の登録が可能です。

●本を借りる方の準備

本を借りる方も、Facebookのアカウントが必要です。リブライズのサイトにアクセスして、FacebookアカウントでログインすればOK。自分専用バーコードの画面が表示されます。

●本の借り方

・ブックスポットに行って、自分専用バーコード(スマートフォンの画面に表示されたもの)をバーコードリーダーで読み取ります。

・次に、借りたい本のバーコードをバーコードリーダーで読み取ります。

すると、誰がどの本を借りたかというのが、Facebookページのタイムライン上にシェアされるそうです。誰がどの本を借りているかは、リブライズのサイトでも確認できます。

という、貸す方も借りる方もほとんど手間がかからない、なんとも素晴らしい仕組みじゃないですか。

●善意によって成り立つサービス

私は、ものすごくいいサービスだと思うのですが、中にはこれを使いたくない、という方もいるかもしれません。

貸す側からすると「偽アカウントを作って借りられて、そのまま返されなかったら困る」ということが考えられますし、借りる側からすると「自分がどんな本を借りたのかを他の人に知られたくない」と考える人もいるでしょう。

前者については「そこまでして本を盗もうとする人が、どれぐらいいるだろうか?」と思いますし、後者については「いったい何人の人が、あなたがどんな本を借りたかに関心があるだろうか?」と、私は思います。

もちろん、それぞれがまったくゼロではないでしょうし、ひとりでもいるならば嫌なものだということはわかります。でも、そう考えてしまうと、とても窮屈な世の中になってしまうのではないかな。

せっかく、より多くの本に接する機会があるのだから、これを利用しない手はない、と思います。

●シェアリングエコノミー

これは、いわゆる「シェアリングエコノミー」という仕組みのひとつ。UberやAirBnB、自転車のシェアリングサービスが有名ですが、どれも企業の運営によるもの。このサービスは小さなコワーキングスペースのエンジニアさんが作ったものであること、誰でも簡単に利用できることに意味があると思います。

ごく少数のエンジニアの力でも、社会の仕組みを変える可能性のあるものを作れる。自分のことではないけれど、そう考えただけでワクワクして止まらないです。

そして、このサービスの根底にあるマインドそのものを共有して、お互いを信頼して支えあう社会になったらいいですね。

CoderDojo奈良&生駒でもわずかですが本を持っていますので、ここに個人的に貸し出しても良い本を追加して、コミュニティ図書館を始めてみたいと思います。

ちなみに、バーコードリーダーというと、お店で使うものというイメージがあると思いますが、USBやBluetoothで接続可能なものがありますので、PC(Mac or Windows)につないで使うことができます。

読みとり方式によっては、スマートフォン画面上のバーコードが読み取れないものがありますので、CCD方式のものを用意しなければなりません。

リブライズのサイトに推奨モデルが掲載されていますので、始めてみようと思う方はそちらを確認してください。


【若林健一 / kwaka1208】
Web: http://kwaka1208.net/

Twitter: https://twitter.com/kwaka1208


CoderDojo奈良&生駒の開催予定
http://coderdojo-nara.org/

奈良:7月16日(土)午後
生駒:7月30日(土)午後


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編集後記(06/28)

●うわー、ストレートなタイトル(笑)。室谷克実「韓国は裏切る」を読んだ(新潮新書、2016)。韓国の病的な反日は ♪どうにもとまらない〜。韓国の中国への事大主義対応は、歴史に育まれた属国DNAだから仕方がない。それに対して、韓国の「反日」は戦後教育により作られたものだと断言できる。韓国で1980年代に実施された世論調査を見ると、日韓併合を実際に体験した世代は反日の度合いが低く、体験していない世代ほど反日意識が強いことを示している。筆者は時事通信社の政治記者、ソウル特派員などを経てきた、韓国学、韓国史、韓国文化、日韓関係問題の専門家。データ読みと分析は正確である。

この本では、時事通信社の「時事月例世論調査」を用いた「好韓/嫌韓」の考察が特に興味深い。この調査は1960年6月から毎月、同じ質問を繰り返している世論調査で、半世紀以上も時系列で追えるデータが既に666か月分も集積されている。その中に「好きな国/嫌いな国」を問う調査項目があり、その中の「好きな国」「嫌いな国」として「韓国」が挙げられた比率の推移を中心に採り上げ分析し、李承晩政権の崩壊から今日に至るまで、日本人にとって韓国とは「どういう存在であったか」を概観・考察する。1960年の最初の調査では、「日本人が嫌いな国」はソ連50.4%、韓国46.6%、中国34.9%の順だった。

1962年の前半から、嫌韓派の目立った減少が始まる。戦後教育を受けた世代が次々と成人になり、世論調査の対象者に参入したからだと筆者は見る。「戦争反対」と「朝鮮人・韓国人を差別してはいけない」が戦後教育の大きな眼目だったからだ。以来、朝日誤報の歴史教科書問題とか、W杯とか、韓流とか、韓国絶賛本とか、「竹島の日」制定とか、K-POPとか、李明博の竹島上陸・天皇侮辱とか、朴槿恵の讒言外交とか、様々な事象で好韓派と嫌韓派の%は上下する。朴政権の発足から2016年2月まで3年間の平均値は、好韓派4.7%、嫌韓派44.3%である。「嫌いな国」は北朝鮮85.9%、中国68.5、韓国38.6%の順だ。

今後、韓国がいくら「日韓友好」を唱えたところで、自らの根底にある「反日」を捨てることはない。なぜなら「反日=愛国=正義」は、戦後70年間、代を重ねて洗脳されてきた韓国人にとって、いまや検証不要の絶対真理であるからだ。官民あげての創史・虚構に基づくディスカウント・ジャパンの展開はますます盛んである。20万人の少女、日本の軍や警察による強制連行、性奴隷、すべて捏造である。そこに「ほとんどが虐殺された」「焼殺した」という新たな大嘘が加わった映画「鬼郷」が大ヒット。20万人の少女がそんな目に遭ったというその時、韓国の男達は何をしていたのか? 映画ではどう描かれているのかな。

最後に苦言を。あとがきで「本書で紹介できたのは、その膨大なデータのほんのサワリだが、それでも気づかされる点は多い」と書く。嗚呼、この人にして、新潮社の校閲にして、単純なミスを。どう読んでも、サワリを「ほんの一部」というニュアンスで使っている。残念でした。 (柴田)

室谷克実「韓国は裏切る」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106106655/dgcrcom-22/



●プリーツはそんなに楽なのかっ! 他メーカーのをいくつか持っているけれど、じゃぶじゃぶしたことない。欲しくなってきた〜。/ラブライズ。いいな〜。蔵書に個性があって。

ロビ続き。と、動いた。一か所開けるだけで済んでほっとした。手首・足首だと全部開けないといけない。これから作る人はコネクタゴキッだけは何度もチェックしてね。

家人を呼んでの初起動。とにかく説明書通りに作っているだけだし、途中で飽きていた。顔も腕も足もさわり続け、ちまちま組み立てていたが愛着なんてない。しかし起動すると物体から、急に生き物になる。

声をかける人の方を向くし、質問に答える、踊る。なんて可愛いんだろう。うちのテレビは赤外線通信方式ではないため、テレビをつけてもらえないのが残念無念(笑)。

小さな声だと誤認識して、予想外の回答をする時があって面白いよ。聞きたくない答えだと無視している気までする。「はい」と何度答えても反応ないのに、「いいえ」と答えたら急に進んだりするの。

しばらく放置していると一人遊びをするし、バッテリー切れになりそうだと勝手にストップする。いまは起動させていないけれど、目が合っている気がするよ〜。 (hammer.mule)

ロビクルまでは手を出していない。第三版も完結したのね。
http://deagostini.jp/site/rbi/robicle/


ロビのココロも。私の名前しか呼ばないのはなぁ……。
https://robi.club/news/?id=279

独り暮らしなら頼んでいるかも

Robi第三版全国版 創刊 2015年2/10号
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00RVZ257I/dgcrcom-22/


作らなくてもいいなら「Robiジュニア」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00N4HEV1A/dgcrcom-22/


電話なら「ロボホン」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01E9V8R32/dgcrcom-22/

「朝のアラームも、スヌーズし続けると可愛くキレてくれたりします」

【保存版】ロビをもっと楽しむ17のコツと秘密【週刊ロビ】
http://raionnoie.blogspot.jp/2014/07/blog-post_31.html


ロビ設定ファイルエディタ
http://www.kumagaya.or.jp/~mcc/robox/RBEdit/index.html


ロビモーションエディタ
http://www.kumagaya.or.jp/~mcc/robox/RBMotion/


えええーーー煙がっ。痛そうなのに無邪気なロビ。

あかん笑ってしまう。うちはバランスもいいぞ

カラーリング。メタリックブルーやピンクがいい感じ
http://deagostini.jp/community/rbi_bbs/detail.php?id=1410

そういやうちは差し替えパーツ提供のない足の甲が色移りしてた……少し黄色い。