[4162] mangaとマンガの融合が始まる

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《お手軽人工知能アートアプリ「PRISMA」がヤバイ!》

■ローマでMANGA[99]
 mangaとマンガの融合が始まる
 midori

■グラフィック薄氷大魔王[483]
 「マカロニウエスタン」と「PRISMAおもしろい!」
 吉井 宏



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■ローマでMANGA[99]
mangaとマンガの融合が始まる

midori
https://bn.dgcr.com/archives/20160713140200.html

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ローマ在、マンガ学校で講師をしているMidoriです。私の周辺のマンガ事情を通して、特にmangaとの融合、イタリア人のmangaとの関わりなどを柱におしゃべりしていきます。

●mangaの影響を受けていない絵柄で作品を描く

「天才的なプロジェクト」はまだ形にならない。11月に話が出て(出して)、その後もだらだら、のろのろと進んでいるもの、興味を示した出版社見つけて「2月あたりから掲載になりそう」てっいう話はどこかへ逝ってしまった7月なのだ。

「天才的なプロジェクト」というのは、今年の1月29日配信のデジクリで触れた、学校の原作者と作画家(どちらも、それぞれプロとして仕事をしながら学校で講師をしている)とのコラボのことだ。
https://bn.dgcr.com/archives/20160129140000.html


どこが天才的なのかというと、イタリア人の頭から出た物語に、日本人の私がmanga式の構築法を駆使して構成をし、イタリアのマンガ界で仕事をしている作画家(イタリアではマンガ家と言うと作画担当の意味になる)が絵をつけるという折衷なところだ。

このプロジェクトの重要なところは、mangaの影響を受けていない絵柄で作品を描くところだ。manga風の絵柄でmanga構築法で構成された作品だと、エセmangaと見られてしまう。

エセmangaが悪いわけではないが、今回の私の目的はmangaは絵柄のことではない、と証明するためなので、まずいのだ。

原作者のフランチェスコはすごくたくさんの本を読み、映画を見る人で、知識量がすごい。学校では、e-Bookのコースを持ち、「創作的思考開発」というセミナーも持つ、学校内出版部の編集者でもある。

フランチェスコが出してきたストーリーは、流行りのゾンビが出てくるがゾンビはメインではなく、主人公の特殊性を可能にするために設定した。

スリラーであり、深く読むと自我とはなんぞやという問いかけを拾い出す事もできて、なかなかよく考えてある物語だ。暗さがイタリアの読者に受けそうだ。どうしてイタリア人って暗い話が好きなんだろう?

●欧米マンガ式とmangaが程よく混ざった結果

フランチェスコが用意したのは31のエピソードに分け、各エピソードをあらすじ仕立てにしたもの。主人公やその他の登場人物の行動を追って書いてある。どういう気持ちで動いているのかは表現されていない。よろしい、私の出番はここだ。

同時に作画家のジャンピエロが、キャラデザインをした。フランチェスコはハッキリしたイメージを持っていて、自分のイメージに近い写真や画像を送って来た。

あ、こうした作業が始まる前にFacebookに非公開グループページを作り、ミーティングの場所を確保した。ミーティングはFacebookのメッセンジャーを通じて行う。「送って来た」と言うのは、このメッセンジャーを通じて送って来た、という意味。

最初のエピソードはプロローグだった。まだどこの出版社とも話をしていないので、判型やらページ数が決まっていない。

えっ、先にそういうことを決めてから制作にはいるんじゃないの? と思うかもしれない。でも、イタリアの場合、出版社によって条件が変わってくる。

とりあえずプロローグの完成原稿持って、出版社に売り込みに行くことにした。ここで、この日伊共同作業の象徴的な出来事が起こる。

プロローグは、主人公の青年が森の中を車で行き、突然現れた障害物に驚いてハンドルを切って大木に激突。燃え出す車から這い出して、近くにあった川の中に消えてしまう。というもの。

企画の大将であるフランチェスコにお伺いを立てた。

「何ページ使っていいの?」

答えは何ページでも、お前が演出を考えるのだから任せる、とのこと。

プロローグを書いた4行を何度も読み返し、続く物語の展開と雰囲気を考え、頭の中でフィルムを回して、10ページくらいでいけるなと考えた。

「10ページでいけそう」という私の言葉に、フランチェスコは、

「えっ! 10ページも??! 2ページくらいでできると思ったのに」

言葉は使う人それぞれにのせるニュアンスが違う。フランチェスコと私が想定する「何ページでも」のページ数には、大きな隔たりがあったのだ。

フランチェスコは、どうしても行動を羅列するヨーロッパ式で考え(1ページの情報量が多く読む速度が遅い)、私は雰囲気やキャラの感情を伝えるmanga式(登場人物の行動と読者の読む速度が一致するので、読む速度が速い。キャラの一つの行動にコマ数が多く必要)に考えたのだ。

フランチェスコの「プロローグで10ページも必要なら、後はどうなるのか考えただけでも怖いよ」という言葉を尊重し、行動の羅列方式と感情をベース方式を混ぜることにして、4ページのプロローグにした。

フランチェスコの気に入るところとなったが、ジャンピエロが作成した原稿を元にもう一度考え、1ページ丸々使って「障害物」を挿入しようということになり、結局5ページになった。欧米マンガ式とmangaが程よく混ざった結果となった。

●日伊併合マンガならではの問題に直面

本編に入ってから、もう一件、日伊併合マンガならではの問題にぶつかった。

manga式構成といっても、市場がイタリアで、読者がイタリア人で、イタリア語を使うことで出てくる問題だ。

オノマトペが使えない!

mangaで普通に使っているオノマトペは、日本語の特徴から来ている。日本語は副詞が豊富だ。泣くにしても、「シクシク」泣いたり、「ワァワァ」泣いたり、「さめざめ」泣いたりできる。

そしてその「シクシク」「ワァワァ」「さめざめ」がそのままオノマトペとして使えるのだ。雨はシトシト降ったり、ザーザー降ったり。

欧米語は副詞がそれほどない。豊富なのは形容詞。

mangaを欧米語に翻訳する時に、翻訳家がすごく苦労するのもオノマトペだ。何しろ、ないものを作らねばならないのだから。

私がオノマトペを使いたかったシーンは、主人公が無言で玩具の修理をしているシーンだ。主人公のキッチリした性格を表現し、かつ、仕事場を見せながら仕事場にあるものと主人公と玩具の繋がりがなんだか妙だ、と読者に疑問を起こさせる役目がある。

一人で仕事をする主人公が、している事を独り言で読者に解説する事は避けたかった。動画だったら、主人公の手元や仕事場の様子を写しながら、聞こえるのは作業の音だけ、という風にしたかった。

日本語だったら、まずドライバーでネジを締めている手元を見せながら「キュッキュッ」というようなオノマトペを入れ、室内を描いたコマにそのオノマトペを入れれば、作業が続いていることを読者にハッキリ示す事ができる。

キュッキュッばかりでなく、「カリカリ」とか「カタッ」とかいう音も、作業中の音として入れる事ができる。

でも、イタリア語には、こうした作業を示すオノマトペが………………ない!

無理に作ったとしても、イタリアで普遍的なものではないので、読者には伝わらない。

ストーリーボードをフランチェスコに見せたら気に入ってくれた。でもオノマトペは入れても無駄なので、音のないコマが続くことになった。

欧米マンガ式に、ほとんどのコマにキッチリ背景があるので、出来上がりの原稿は寂しくはない。そか、オノマトペがない事も、欧米マンガでは背景が大事になる原因の一つになるのかも。

●あとは進むのみ! だったのだが

そうこうしてるうちに、フランチェスコとジャンピエロが目をつけた出版社に話に行って、気に入られて帰って来た。

月に10ページ、最終的に98ページの単行本3冊にする。メドがついた。これで、各エピソードに大体何ページ使えるのかも分かった。後は進むのみ!

早く仕上げてくれ! というフランチェスコをよそに、ジャンピエロはアーティストらしく、この物語にもっとマッチする描き方を見つけた、と言って、すでに出来上がっていたプロローグを全部描き直して三か月が過ぎた。

そして、消えてしまった。フランチェスコが他の作画家に換える! と脅かして「そんなに怒るなよ、月刊の仕事があるって言ったじゃないか」と言いつつ戻って、オノマトペなしの、玩具を修理するシーンを仕上げた。

そうこうするうちに、フランチェスコも締め切りに追われて消え、私も外出の仕事があって5月、6月が過ぎてしまった。

熱いうちに打てなかった鉄が冷めてしまったのか???

いやいや、イタリアマンガ界のためにもこの作品は世に出なければならぬ!頑張ります。

●イタリアからmanga家?

話はちょっとそれる。Silent Manga Auditionというのがある。コアミックス社の主催で、日本人向けと海外向けmangaのオーディションを行う。

日本語と英語以外の言語でも応募要項を読むことができるのは、おそらくここだけだと思う。積極的に海外の作品を受けるというのも、ここくらいだろう。

今年、3月末日締め切りで第5回があった。世界中から応募があって、一次審査を通った作品の中には、、、そして7月に結果発表があった。

イタリアはナポリのサルバトーレ君が準グランプリを獲得した。
http://www.manga-audition.com/sma05-2016award/


サルバトーレ君は、5年前にディアゴスティーニ社の「manga&Anime」の監修をしていた時に、同シリーズのネットコミュニティで知り合った。

すごい頑張り屋さんで、積極的に同志とグループ作って自費出版をし、Silent Manga Auditionにも参加を続けていた。

3月には特別回がもう一件あって、そちらでも賞を受けて日本に招待されたばかりだった。

何かを掴んだのだろう。SMAは他のマンガ出版社主催の新人賞と同じく、プロを育成するのが目的だから、準グランプリを取ったサルバトーレ君は編集部とコンタクトを取って、掲載に向けて準備中。

いよいよイタリア発のmanga家が出るか?!

こちらもmangaとマンガの融合だ。あっち(日本で発表のサルバトーレ君)からとこっち(イタリアで発表のmanga式構成の天才的なプロジェクト)からトンネルを掘っていって、開通して新しいマンガの誕生! をますます夢見てしまうのだった。


【Midori/マンガ家/MANGA構築法講師】midorigo@mac.com

密かに計画している物語がある。まぁ、思いついただけ、と言ってしまえばそれだけのことだけど。

古代ローマの話なので、塩野七生さんの「ローマ人物語」やその他古代ローマに関する本を読み漁っている。

Youtubeにも色々アップされてて、ローマ人が作った道路や、下水道や、上水道について知るとすごいなぁと関心する他はない。時を遡れば遡るほど愚かで、時代が進むほど賢くなって、その結果の我々が一番優れている、というのは思い込みに過ぎないと改めて思う。



つい最近パンテオンについての動画を見たばかり。世界で一番大きな丸屋根を持つ巨大な建物。これが二千年を経た後も、ほぼ完璧な形で残っている。

カトリック教会として使われたので、中世時代に破壊を免れたという幸運を別にしても、時の風化を受けず、重力に負けず重さをしっかりと支えるために施されたさまざまな工夫に舌を捲く。

レンガと石をうまく組み合わせ、丸屋根の頂上に向かって壁の厚さを削る。さらに軽くするために、模様のふりをしつつ、正方形に分けて中をへこませる。

丸屋根の頂上は直径9メートルの穴を開けてさらに軽くしつつ、光を取り入れる(丸屋根のてっぺんから光を入れると、外光の80%を取り入れる事ができるそうだ。建物の側面の壁からだと30%まで落ちてしまう)。

このやり方で80%も重量を軽減できたそうだ。他にも工夫がタップリ。

ローマでは当時の下水道を未だに使っているのは有名な話だ。

私はローマに住んでいるだけで、ローマ人ではないのだけど、なんだか得意な気持ちになってしまうのだった。まぁ、土木に関して天才的で、すべてに褒められることをしたわけではないけどね。

こうした動画で面白いのは、3Dの発達のおかげで、シミュレーション画像がふんだんにに使われて、本当に分かりやすく解説してくれること。今の時代に生きててよかった。

MangaBox 縦スクロールマンガ 「私の小さな家
https://www-indies.mangabox.me/episode/58232/


主に料理の写真を載せたブログを書いてます。
http://midoroma.blog87.fc2.com/



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■グラフィック薄氷大魔王[483]
「マカロニウエスタン」と「PRISMAおもしろい!」

吉井 宏
https://bn.dgcr.com/archives/20160713140100.html

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●マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション

ついにガマンできず購入。
http://www.yoshii.com/dgcr/macaroniwestern-P7112496

第1号は「荒野の用心棒」の一本しか入ってないのね。と、2号目の「荒野の1ドル銀貨」と「続荒野の用心棒」の三本は確実に観たことある。

3号目以降のタイトルはあまり記憶にない。まあ、あれだけテレビでいっぱいやってたから、タイトルを知らなくてもけっこう観てるのかも。小学生の頃に日曜に居間でダラダラ観た内容はほとんど忘れてる。

朝日新聞出版
http://publications.asahi.com/mw/


マカロニウエスタンって、僕的に言うと中1で観た「JAWS」以降にロードショー誌など買う「自覚的映画ファンw」として映画を観るようになる前の、「純粋娯楽映画」と「幸せなバカ時代」の象徴。いつかそこへ帰りたい大切な心のふるさとのようなw

昔よくテレビでやってた、すごい悪い弟が出てくる「真昼の用心棒」は入ってるかな?

あと、友達みんな見たのに僕だけ観てなくて、クヤシイ思いをした「西武悪人伝」。主題歌がFMでかかって録音した。「ヘイアミーゴ、チェスタバータ、アイギョーサー。フフフハハハ! フフフハハハ!」ってセリフが入るのw

続編でも何でもないものに「続」をつけたり、原題はまともなのに日本語タイトルは安物。配給会社ごとにタイトルに使う決まった言葉があるそうで。わかりやすくていいんだろうけど、映画そのものの値打ちを下げちゃってる場合があるかも。

そういえば、マカロニウエスタンを含めた西部劇って、今の若い人にはどんな感じに見えるんだろう? 40歳くらいより若い世代って、西部劇をテレビでもほとんど観たことないんじゃないか? 意外と新鮮に見えるのかもね。

しかし、何号まで続くんだろう? と思ったら……51号だって! 多すぎるw 「Xファイル」は20号くらいで挫折したし。まあ、挫折してもいいや。飽きるまで買おう。

……と思ったら、「傑作カンフー映画ブルーレイコレクション」が刊行だって! マカロニウエスタンまだ一本も見れてないのに〜。こっちもほしい。世間では普通にリビングのBlu-rayプレイヤーで見るんだろうけど、Macでは見づらい。

ディアゴスティーニ
http://deagostini.jp/kfb/


●エンニオ・モリコーネと「ミスター・ノーボディ」

Apple Musicが始まった初期から、なぜかエンニオ・モリコーネが気になって聴いてた。しばらく前から100曲入りや50曲入りのアルバムを繰り返し聴いてるうちに、めちゃくちゃ気に入ったものがちらほら。
https://itunes.apple.com/jp/album/100-original-movie-themes/id916212317


「荒野の用心棒」のテーマ曲などは昔から知ってたけど、「ウエスタン」のようにこの世のものと思えない美しい曲から、「アロンサンファン/気高い兄弟」(「イングロリアス・バスターズ」のエンディングでも使われた)のように無骨なものまでいろいろ!

ハマってたのが、映画「ミスター・ノーボディ」のテーマ。100曲入りで聴いてたときはこの曲だけ浮いてたくらい、明るく楽しく飄々とした曲調。丸ごとのサントラ盤もApple Musicにあった。
https://itunes.apple.com/jp/album/misuta-nobodi-mio-nome-e-nessuno/id1054920603?l=en


タイトルは知ってたけど観たことない。マカロニウエスタンの終焉を意識して作られた、コメディ色の強い1973年の映画だそうで、モリコーネもマカロニウエスタン音楽のセルフパロディみたいな断片をいっぱい入れてておもしろい。

探してみると、iTunesストアはじめ配信にはなかった。Blu-rayの高いバージョンならAmazonにあるけど。TSUTAYAのレンタルかな。YouTubeに広川太一郎の吹き替えたクライマックスシーンのみあった。

Facebookに書いてたら、「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション」の7号に「ミスター・ノーボディ」が収録されてることを教えてもらって、それでマカロニウエスタンDVD全集を買うことになったのでした。

●お手軽人工知能アートアプリ「PRISMA」おもしろい!

写真を絵のスタイルで加工する人工知能アートについては先日書きましたが、
https://bn.dgcr.com/archives/20160316140100.html


アプリで簡単に使える「PRISMA」が登場〜。これはホントにおもしろい! 手軽すぎて延々試しちゃう。
https://itunes.apple.com/jp/app/prisma-art-filters-photo-effects/id1122649984?mt=8


机の上のフィギュアでやってみた。確かにヤバい! 色調がすばらしい。


これもフィギュア。


楽しい系のイラストを表示した画面を撮ってみた。


カクカクしてポップ!


自画像を同じ画風で。なぜ鼻の階調だけ残ってるんだ?w


最先端の技術がこんなに手軽に遊べるとはすごい。一般の人にとってはアート的な表現を飛躍的にアップさせるものだろうし、アーティストにとっては「これよりおもしろい絵を描けなきゃ描く意味がない最低ライン」になる。

先に進むしかない。アーティストの価値を下げるかもしれないし、逆に上げるかもしれない。

少なくとも、このアプリで遊んだことがあるアーティストは、その後画風に影
響が出るにちがいない。モチーフを平面に絵として表現するとき、「あ、こんな省略で大丈夫なんだ」「大胆に変な色使ってもけっこう平気」とか、処理がすごい参考になりそう。

Facebookでイラストレーターの作品を処理したものいくつか見たけど、元の個性がはっきり残ってるってことは、今のところは自動処理のバリエーションの域を出てない。

でも、思い通りの効果を狙ってタッチの元画像を自作するようになってくると、ようやく人工知能との共同作品、っぽくなってくるかも。


【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com

Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/


3月に濱村さんが「吉井さんのサイトの画像が、ドメインエラーで表示されないことがある」って書かれてたし、最近はSafariで「サーバが見つかりません」になることがたびたび。Chromeではすんなり読み込まれる。

しばらく前からサポートに相談してたんだけど、サーバを換えてもらえた。Safariでも見違えるようにすんなり読み込まれるようになった、気がする。サーバを換えることで不具合が出ることもあるそうで、しばらく様子見。

・「東京浅草画廊 Gei(藝)」オープン

ある会社に関係するアーチストの作品を販売する画廊がオープンしました。DMのビジュアルが僕の立体作品「Nyoro」です。僕は2点を出してます。常設展示としてしばらくやってる見込み。

DM表 http://www.yoshii.com/dgcr/Gei_DM_1
DM裏 http://www.yoshii.com/dgcr/Gei_DM_2
ホームページ http://tokyoasakusagallery.wix.com/-gei


注意。ホームページやDMの所在地「台東区浅草1-24-3」をGoogleマップで検索すると、「浅草橋1-24-3」が出ます。画廊によれば浅草の「-3」が最近出来てGoogleマップにまだ反映されてないんじゃないか? とのこと。AppleやBingのマップでは正しく出ます。

・ショップジャパンのキャラクター「WOWくん」
https://shopjapan.com/wow_kun/


・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500


・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii


・rinkakの3Dプリント作品ショップ
https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii



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編集後記(07/13)

●開沼博/編「福島第一原発廃炉図鑑」のつづき。福島に残る五つの課題について。(1)現在も被災地に残る課題の多くは「日本にとって普遍的な課題」である。少子高齢化・人口流失、既存産業の衰退、医療福祉システムの崩壊、コミュニティの崩壊といった、3.11がなくても、F1事故がなくても存在し悪化し続けた慢性的な課題だ。(2)復興バブル後をどうするのか。(3)風評対策。福島のコメや野菜、魚介類など一次産品を避ける消費者の感覚がいまでも残っている。事実として、一次産品で放射性物質は検出されない。観光業では風評のせいで、震災前と比べて85%くらいで頭打ち状態にある。

いまでも農漁業者がメディアで作物のPRをするだけで「人殺し」「危険なものを売るな」などと抗議を受け、ネットで誹謗中傷を書かれる。ごく一部の過激な反原発・被曝忌避活動家ら「極端な人」による差別的言動が蔓延するほどに、福島の問題は「普通の人」から遠いものになっていき、福島の問題の忘却を加速させている。(4)F1周辺地域をどうするか。いまだに「あの日以来、永遠に人が住めない街ができてしまった」などとステレオタイプな表現を繰り返して、悦に入る「極端な人」たちがいる。現実には放射線に関する安全性も確保され、新たな人の生活が始まり、新たな課題と希望をもたらしている。

(5)長期的な課題として「社会的合意の形成」がある。たとえばF1に溜まり続ける汚染水タンク内の水をどうするか。タンク内の水はALPSなどでセシウムなどの主要放射性物質を取り除いた浄化水だ。取り除けないのはトリチウムという、自然界に存在する水素の一種だけであるが、希釈すれば海に放出しても安全なのだ。科学的には海洋放出に問題はない。先進国ではトリチウムによる健康被害問題はないことは、自明のことである。行政も漁業関係者もこの知識を持っているが、実行すれば風評の再燃は確実だ。判断基準となる知識を広め、みんなで「このリスクなら受け入れられる」と合意していくプロセスが必要だ。

このことは、汚染瓦礫をどう処分するかという、中間貯蔵の問題にもあてはまる。これらが実現できるかは「社会的合意」の形成にかかっている。理系的な技術論は片がついたことも増えている中で、これは文系的な議論である。早々に片をつける必要があるが、人数的には「普通の人」より遙かに少ない「極端な人」たちのデマで紛糾するだろう。「極端な人」たちは現状を見ずに虚構をまき散らしている。この本で現状を知ったらだらどうだ、といっても読まないだろう。ネットのレビューは少ない。反論はまだひとつもない。現場に行ってないのだから反論のしようもない。この本、「重版出来」した。 (柴田)

開沼博/編「福島第一原発廃炉図鑑」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4778315111/dgcrcom-22/



●イタリア発のmanga家さんが!/ローマといえば「オリンピック」「休日」「テルマエ・ロマエ」「デフォルト」……うう。

学生時代は歴史にまったく興味がなく、小説や漫画がきっかけで、教科書の中、単語に意味があると知った。それまでは年号とさらっとした出来事という無味乾燥なものであった。世界史なんてもっと興味がなかった。

おまけが欲しくて買った集英社文庫「漫画版 世界の歴史6」。フランス革命や産業革命、ナポレオンの話が載ってる。このあたりは宝塚のおかげで色鮮やかに、そして奥行きを持つことができているので、読んでいて楽しい。

ナポレオンは柚希礼音、ロベスピエールは珠城りょう、はね橋に登る無名の人を龍真咲に置き換えてみたりもする。マリーアントワネットは誰バージョンにしようか。

/今日は表示されましたっ、吉井さんのサイトの画像。DNSサーバ変更されていたのですね。/目が疲れている。「マカロニウエスタン」を見て、「ロニウ」って並びは可愛いなと思った。ええ、それだけです。

/オリンピックがあるから華のある人がいいなぁ。都民目線の人がいいなぁ。後ろ盾なく議会と戦える人がいいなぁ。病気を克服した人なら私利私欲なく動いてくれそうだなぁ。うーん迷うねぇ。

公約知らない、大阪市民(無党派)の声でした(笑)。いいなぁ都民。選挙楽しそう。 (hammer.mule)

漫画版 世界の歴史 6 フランス革命と産業革命
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087463303/dgcrcom-22/

いま店頭で売ってるのはピンクの表紙の方

もれなくもらえた「ぱっちんバンド」
http://natsuichi.shueisha.co.jp/present/

本を読んでいる時は腕に、読み終わるとしおりに。他の出版社のフェスはブックカバーやしおりなので、際だってた

1789 バスティーユの恋人たち
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2015/1789/


眠らない男 ナポレオン
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2014/napoleon/

宝塚はダジャレが好きだと思う。れおんがナポレオンを演じた

ローマの休日
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2016/romano/

剣心やルパンを演じた人が新聞記者ジョー

For the people リンカーン 自由を求めた男
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2016/lincoln/

アメリカもやりました

the WILD Meets the WILD
http://archive.kageki.hankyu.co.jp/revue/backnumber/13/cosmos_bow_wmw/

そういやウェスタンもやってた

白夜の誓い グスタフIII世、誇り高き王の戦い
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2014/gustav/

やっぱり世界史は苦手だなぁ。スウェーデン国王

アルカサル 〜王城〜
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2014/alcazar/

青池保子の漫画が原作。カスティリア王国の国王ドン・ペドロとその庶兄エンリケの抗争。だから世界史は……

一夢庵風流記 前田慶次
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2014/maedakeiji/

まだ日本史の方が……。ピックアップしはじめたらキリないな