はぐれDEATH[04]引っ越しドタバタ顛末記 その4・伏見に落ち着き水が美味い/藤原ヨウコウ

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いつも思うのだが、引っ越し屋さんというのは本当に仕事が早い。というか、ボクの場合は荷物を運び込むだけで、他に特に何もない上に荷物が少ないからかもしれないが。

段ボールにちゃんと中身を書いていたにもかかわらず、必要なものが分からないというアホなコトは、ボクの場合でふぉである。

それでも、まずはPCとネット接続が最優先だ。前の部屋の時は二週間近くネット接続ができなかったので(ハウスクリーニングをする業者がLANケーブルをペンチかなんかでちょん切っていたのだ。しかもコネクターはなし)今回は内覧をしたときに、きっちりチェックはしていた。

それでも本当に繋がるかどうかは、やってみないと分からない。一通りセッティングしてから、PCを起動しFirefoxを立ち上げる。無事成功。メールの方もバッチリ。

これでお仕事の方はどうにでもなる。あとはゆっくりやればいいだけの話だ。さすがに窓に遮蔽物がないのは、なんとなく不安なので、早速チャリにのってコーナンへ走る。





チャリだと足への負担がかなり減るのだが、それでも結構こたえた。当座は簾(すだれ)で誤魔化す、という我ながら実に良いアイデアがあったのでカーテンは買わずに済んだ。カーテンは結構値がはるのだ。

あとは押し入れ用の巨大除湿剤と突っ張り棒。これでとにかくぶら下げないといけない衣類(特にスーツ)は片付く。他の衣類は当分段ボールタンスだ。

前の部屋では衣類収納グッズを何も持っていなくて、二年間段ボールタンスで誤魔化していたのだが、さすがにこの手はもう通用しない気はする。

とにかくこの日は疲れていたので、ここまでとりあえず見た目の格好だけはつけて掃除機をかけまくる。というか、ひとつ段ボールを開けてはそのたび掃除機をかけていている。ちょっとしたことですら結構気になるのだ。

最後に仕上げの掃除をするという神経質さである。やはり神経がおかしいのだろう。フローリングの床の上に直接布団を敷いて(敷き布団は一枚だけなのだがボクはこれで大丈夫)爆睡した。

翌日、翌々日は100円ショップ(単身者に頼もしい)をベースに散々外出しては片付けをしていたのだが、なぜか最重要アイテムを入手し損なう日が続く。

合鍵とティッシュと指定ゴミ袋だっ! 実は散々外出、というのも他のグッズの買い忘れが原因である。

思いつきで買い物に出て、出先で何を買うのか忘れてというアホなコトを散々繰り返しただけなのだが、おかげで地理に大分慣れた。

伏見という土地は水路がやたらとあり、このおかげで道が突如斜めになったり突き当たったりという、洛内では考えられないような状態なのだが、それでも基本は格子構造である。

どこでどの路地を曲がればいいのかを把握出来れば、基本狭い場所なので移動も楽である。足の具合はイマイチ良くなかったし、元々移動はチャリがでふぉである。

特に京都や伏見などは都市設計そのものが古いので、チャリはマスト・アイテムと言ってもイイだろう。ちなみに道の幅は関東と比べものにならないぐらい狭いのだが、それでも自動車は普通に走る。

生活圏内で一番広い道といえば、ちゃんとした(?)二車線道路だけという凄まじさだ。少し西にいけば、阪神高速京都線とか片側2車線の油小路、国道1号線があるのだが、こっちにはほとんど用事がないので、ボクは専ら狭い道ばかりだ。

荷物が少ない理由の一つとして、生活家電を持っていないから、という実に分かりやすい理由がある。関東で住んだ部屋には、ナゼかことごとく冷蔵庫がついていたので、買う必要などなかったからだ。

だが、今回の部屋には冷蔵庫がない。ということは、ボクの場合、珈琲が飲めない(牛乳も保管できない)という実に由々しき事態を招いてしまうので、これには頭を抱えた。

毎朝、牛乳と砂糖がたっぷり入った珈琲を飲まないと、頭が働かないのだ。一日の糖分摂取はこの時に限られる、というアホなルールまである。

ちなみに飲料に関しては、ボクは水道水しか飲まないので問題なし。さすが酒どころ伏見である。常温でも水が美味しい。しかし、問題はやはり珈琲と牛乳のセットである。

冷蔵庫についてネットで色々調べたのだが、ボクの知らないメーカー名がばんばん出てきてびっくりした。あとで分かったのだが、旧サンヨーが白物家電を売却した中国の某企業が、いろんな名前で出荷しているようだった。

別に中国製に対して偏見を持っているわけではないのだが、冷蔵庫という連続運転を強いられる電気製品に関してはあまりに未知数すぎた。かといって、国産は新品だと結構いい値がする。

国産で、中古、販売時期は2012年までしか遡らず、なおかつ予算は2万円というかなりハードなハードルを設けざるを得ない。最初は近所のリサイクルショップをまわってみたのだが、この予算ではアウト。

ネットでも色々調べまくるが、重量物なので送料が加わるとこれまた予算を超えてしまう。部屋を探すよりも難儀な検索作業を延々繰り返した結果、やっと予算内でパナソニック製の冷蔵庫を発見できた。

他にも候補は二つばかりあったのだが、本体価格が安いと送料が高くなるという法則があるらしい。結局、その冷蔵庫に決定したわけだ。

この間にも片付け作業と掃除は続けていて、段ボールタンス生活にピリオドを打つべく、コーナンで押し入れ用の収納ボックスを格安で手に入れたり、水回り(特にトイレ)は100円ショップのグッズで完全防備をしたりと、色んなコトをしまくって、段ボール箱はほとんど空にした。

残ってるのはキッチン周りだけなのだが、当分コンロは買えそうもないので、完全に後回しだ。

更に転居のメールを関係先に送りまくり(実はこのメールが編集長の目にとまって、今アホな作文をしているのだ)、重要クライアントには改めて電話連絡をしたりと(実は忘れててまだ電話していないところがあるのは内緒だ)それなりにドタバタしていて、引っ越して一週間、やっと少しゆとりができた次第である。

ボコボコになった足の方も徐々に回復しているが、右膝だけはどないもならんようで、いずれ注射を膝に直接打ってもらわないと完治はしないだろう。前にも二回ほどやられたしな。

また、これを機会にストレッチを再開した。神奈川にいた頃はほとんどしていなかったのだが、ヤンキー座りもできないぐらいワヤになっていたのには、我ながらびっくりした。膝の痛みもあるのだが。

もともと関節は柔らかいので、三日ほどでヤンキー座りはおろか、べべちゃんこ(女の子座りとも言うのか?)もできるようになった。

サックスを鳴らす準備もあるので腹筋、側筋、背筋のストレッチもかかせない。ストレッチ初日に、いきなり側筋がつったのにはがっかりしたが、今はそれもない。

来月には祇園祭の大工さんのお仕事があるので、こっち方面に向かっても体調管理は欠かせない。と言いながら、食生活の方は必需品の買い出しなどですっかり懐が寂しくなったので、二日で一食に切り替えた。特に問題はない(笑)

とにかく自由に身体が動きさえすればいいのだ。内臓はガタガタだが、骨と筋肉だけは健康そのものなので、個人的には現状の体調で十分満足している。しかし結構なまってたなぁ……。

あとはサックスの練習を再開すれば万事オッケーなのだが、梅雨なのでなかなかタイミングが合わない。練習場所は確保した。宇治川がすぐそばにあるのだが、ここが本当になぁ〜んにもないところなので安心して爆音が出せる。

後はお仕事がじゃんじゃん入ってくれれば文句はないのだが、今のところその気配すらない。実に困ったもんである。

で、このアホな作文を書いている今日(6月26日)現在、部屋の方はとりあえず落ち着いた。

延々とアホな作文を書いては五月雨式に編集長に送りつけていたのだが、とりあえず引っ越し関係はこれで完結である。

作文は昔から極端に苦手で、絵を描くよりもずっと脳の糖分を消耗するので困るのだが、これで一応ケリはつけられる。

とか思っていたら、編集長から「別のネタで連載をしろ」という鬼のようなメールが来た。ボクの作文のどこが気に入ったのかさっぱり理解できないのだが。

個人的にはやってはいけない作文の書き方のオンパレードだと思う。もっと言えば、この作文を読んで読者が果たして理解できるのか甚だ疑問である。

ともかく、最後まで付き合って下さった方には御礼申し上げたい。


【フジワラヨウコウ/森山由海/藤原ヨウコウ】
YowKow Fujiwara/yoShimi moriyama
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装画・挿絵で口に糊するエカキ。お仕事常時募集中。というか、くれっ!