[4196] 夏休みの続きのような日々

投稿:  著者:  読了時間:23分(本文:約11,200文字)



《乳しか論争が勃発した》

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夏休みの続きのような日々
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いろいろあってばたばたと過ごした夏休みのことを、「真夏の昼の夢」と題してレポートしたのは8月26日(金)の回だが、夏休みが明けてだいぶん経ち、半袖のシャツで歩く人があんまりいなくなってきたこの頃になっても、ばたばたと日が過ぎていく感じがずっと続いている。

●たわしおじさんとの交友三周年

たわしおじさんと最初に会ったのは、2013年9月7日(土)のことであった。たわしに犬の散歩用のリードをつけて、ずるずると引きずって歩いているおじさんである。「過去を引きずるよりたわしでも引きずっておけ」。

その前からお互いに存在は意識していた。私に会えるかと期待して池袋だったかを散歩してみたけど、会えなかった、とたわし氏がツイッターでつぶやいたのを見つけ、私からメッセージを送ったのが最初のコンタクト。

そのやり方じゃ、いつになったら会えるか分からないので、こっちから会いに行きます、と。

たわし氏の出身校である埼玉県立所沢高校の学園祭「所高祭 (とここうさい)」におじゃますることにした。それが上記の日である。

それ以来、なんとなく毎年行っている。もはや、いつもいるもんだと所高関係者諸氏から期待されちゃっているかもしれない。今年、9月3日(土)に行ったのが四回目で、すなわち交友三周年となる。

他の学校のには行かないので比較できないけど、所高生の学園祭への力の入れようがすばらしい。クラスごとにお揃いのTシャツを作ったり、ステージで見栄えのするパフォーマンスを繰り広げたり。

今年は、たわしさんに弓道部へと案内してもらい、生まれて初めて矢を射る体験をした。通常、的までの距離は28メートルだが、学園祭特別仕様で、初心者向けに、すぐ目の前に的を置いてくれている。

それでもなかなか当たらない。つがえた矢の左側は弓でつっかえているが、右側にはなんのストッパーもないので、放つと右へ飛ぶ。それを見越して左向きに射ると、なんとか的の範囲内に当たるようにはなってきたが、それ、狙って当てているとは言いがたいね。

入部した生徒は、そんな甘っちょろい遊び半分の弓道を許してもらえるはずもなく、最初に射させてもらえるまで半年ほど、構えばかりを練習するという。

あんなに難しいものだったとは。見かけじゃ分からんね。馬の上から射るなんて、神業だ。

私は、喫茶店やお化け屋敷のようなエンターテインメント系よりも、アート系に興味が惹かれる。書道はすばらしかった。言っちゃあナンだけど、写真部と美術部は去年よりも力が抜けてる感じがしたなぁ。

たわし氏とは、同じ日の夜に新宿で再び会う用事があるけど、ひとまず私は一人で日本橋箱崎へ。

●一鬼のこ氏の十年来の集大成を掲げる緊縛写真点

緊縛師で緊縛写真家の一鬼のこ(はじめ きのこ)氏に、縛られて吊るし上げられたのは、2015年1月17日(土)のことである。

写真:
https://goo.gl/photos/e2PccUSFB2Te9ig88

緊縛写真というと、誰もがあれか、と思い浮かべる典型的なイメージがある。昭和の時代には何誌か刊行されていたSM系の雑誌のグラビアページを飾るあれである。

日陰者として、社会の裏側を目立たないように歩いていく以外にない変態さんたちの、暗い執着的情熱の発露のようなアート。美しくはあるけれど、昼の明るい光の下での鑑賞に向かない、もしそうしようとすると、中和されて消滅してしまいそうな、負のエネルギーに満ち満ちた陰鬱な狂気の美の世界である。

一鬼のこ氏の緊縛はずいぶん趣を異にする。なんか、明るいのだ。昼間、みんなでわいわい言いながら鑑賞してもいいような感じ。作品は、理科の標本写真のように、明るいライティングの下で細部まではっきりくっきりと客観的に写し出す。

からっと乾いていて、現代アートのような感覚。狂気は、もっと得体の知れないタイプのものが、ちょっとやそっとでは目につかない何かの陰に隠れているのかもしれない。たわし氏は、この作風を称して「縛られない縛り」と言った。うまいことを。

9月2日(金)〜7日(水)、一鬼のこ氏の十周年記念写真展『僕が松茸になるまで』が、クリエイションギャラリー日本橋箱崎にて開催された。

私は3日(土)、所高祭の後、行った。十年分の集大成であるからして、展示されている写真の点数がものすごいことになっている。わずかの隙間を介して縦横にぴっしりと配列された写真で、広い画廊の壁が埋め尽くされている。

この写真展のポスターは、中心に作者自身が被写体の写真が据えられている。着物の女性と思しき人を縛り上げている、お仕事中のもので、眼差しが真剣だ。

周囲に21点の代表作が隙間なく配置されている。そのうちの一点は、私が被写体のもの。たいへん光栄です。他の作品とは異質で、すっとんきょうな感じがしないでもないが、しかし、他の作品だってそれぞれがそれぞれに、他とは異質で、むしろそのバリエーションに驚かされる。

私と同じ日に、レオタードおじさんも縛り上げられており、その写真も展示されていた。私はまだ会ったことがない。

在廊されている一鬼のこ氏とちょこっと雑談する中で、さっきまでたわしおじさんと一緒にいたことを言うと、興味を示してくれた。後でまた会うことになっていると言うと、名刺を託された。何か面白いことができそうだと、ピンと来たのだろうか。

7:00pmに新宿でたわしおじさんと再び落ち合った。「サパークラブ FREEDoM」からの依頼で動画収録。一鬼のこさんのことを伝えると、たわし氏は翌日に画廊へ赴いてくれた。

ところで、一鬼のこ氏とは、偶然なのだが、別のルートのつながりがある。沢村東次監督が現在制作中の自主制作映画の出演者どうしというつながりである。

私は6月11日(土)に千葉の鎌取で収録されている。一鬼のこ氏は別の日だったため、まだ三者で顔を合わせたことがない。じゃあ、今度一緒に飲みましょうか、という話になった。

写真:
https://goo.gl/photos/QiifBM1wWWn66Eqy6

●テレビに映った。見なかったけど

9月14日(水)11:59pm〜0:54amに放送された、日テレ『ナカイの窓』に私も映っていた。8月13日(土)、コミケで写真集を売っているコスプレイヤーの太宰ガロさんのブースに立ち寄って話しているところへ、取材班がたまたま通りかかって、インタビューされた場面である。ガロさんとは、ロシアのサンクトペテルブルクでご一緒している。

映るであろうことは知っていた。収録された時点では、使われる可能性はほぼゼロであろうと思っていたのだが、8月22日(月)になって、番組制作スタッフからメールが来て、私の写真集を送付していたのである。1,000円で買ってくれた。

その回のテーマは「オタクな人スペシャル」で、有名なコスプレイヤーのえなこさんがスタジオに呼ばれていた。写真集の販売など、コスプレイヤーとしての活動だけで食っていけるプロとして、その活動ぶりを語っていた。

コミケでインタビューを受けた私も、写真集を出していて、中国でよく売れているとたまたま言ったのが、文脈に合っていたので、導入映像として採用されたということのようだ。

えなこさんとは、8月12日(金)に、やはりコミケ会場で偶然遭遇している。私が出ていた『幻獣契約クリプトラクト』のブースと同じ島に配置されている『真空管ドールズ』ブースに出ているところに、私が通りがかった。

ガラスケースの中にえなこさんが入っていて、大勢のカメコから撮影されていた。眺めている私の姿を見たスタッフが機転を利かせて、えなこさんと入れ替わりに私を入れてくれた。

しかし、私は放送を見ていない。その時間「ワンカラ高円寺店」で、歌の練習をしていた。上坂すみれさんの『恋する図形』を翌日の集まりで初披露できるよう、がんばっていたのである。

ミュージックビデオに私がちょこちょこっと出 てくるやつである。現在、視聴回数は76万回行っていて、いい調子である。この歌は、アニメ『この美術部には問題がある』のエンディングテーマである。


オープニングテーマは水樹奈々さんの『STARTING NOW!』であるが、その視聴回数54万回を上回っている。


エンディングテーマは、いろいろおかしい。カラオケで歌えるようになるのは容易ではない。歌詞もだけど、メロディーからして、記憶になかなか残らないのである。

これの全国平均が79点って、異常に高い。みんな必死こいて練習してんだろうなぁ。私はやっと80点を超えるようになった。

話が脱線したが、そういうわけで、テレビを見ているどころではなかったのである。

1:00amちょい過ぎに帰ってみれば、「ナカイの窓」がツイッターでトレンド入りしている。つぶやきを読んでいくと、その少し前に「セーラー服おじさん」もトレンド入りしていたらしいと分かる。そんなに話題になってたの?

キャプチャ画面を上げている人がけっこういたので、だいたい感じは分かった。本業がエンジニアってとこに驚いている人がけっこういた。「トレンドに上がってるから、てっきり捕まったのかと思った」なんてつぶやきも。おいおい、いったい何を期待しとんのじゃ。

えなこさんは、コスプレイヤーで食っていける人って他にもけっこういるのか、の質問に、いるけど私ほどの頻度で活動している人はいない、という意味で「私くらいのレベルの方は他にいない」と答えている。

その答えが文字で表示されたキャプチャ画面がネットで出回り、これが誤解を生んだ。前後の文脈から切り離されて、クオリティの高さを自慢しているように受け取られてしまったのである。

・プロを主張してお金を稼いでるけど乳以外印象に残らないレイヤーさんより、クオリティを重視し、一度見たら忘れられず、「自分もこんな風になりたい」と思わせ、記憶に残るレイヤーさんの方が1兆倍価値があるし尊敬する。29,325 リツイート 20,887 いいね 1:40 - 2016年9月15日

このつぶやきに端を発して乳しか論争が勃発した。

・乳しか見てないから乳しか印象に残らんのでしょうww えなこのコスプレもちゃんとクオリティ高いで 9:17 - 2016年9月16日

・「乳以外印象に残らない」と悪口言われるわ、ともすればバカだと見下されたりナメられたりするという現実はある。努力して乳を寄せたりメイクやポーズを研究してたり衣装にこだわったりって部分が見えてないのは、自分がバカだからだと自覚するべき。9:36 - 2016年9月16日

・乳以外印象に残らないって、お前が乳しか見てないんだろ。俺も乳しか見てないけどさ11:43 - 2016年9月16日

・気持ちはわからんでもないけど、この方だって頑張って衣装やメイクしてクオリティ上げてるんだから乳しかないとか言うのはちょっとなー(´・ω・`)こんなはっきり言える自信を今まで築いてきたんでしょ。レイヤー界の人間関係も大変だと思う 12:59 - 2016年9月16日

だからー、そもそもクオリティを自慢する発言じゃないんだ、ってばさ、ってばさ。テレビに出ると、いろいろ面倒なことが降りかかってきて、たいへんだよねー。

9月17日(土)、18日(日)に開催された「東京ゲームショウ 2016」のパブリック・デイで、えなこさんは『幻獣契約クリプトラクト』のオフィシャルコスプレイヤーを努めていた。それって、夏コミの企業ブースに私が出てたゲームじゃん。

さらに、20日(火)には動画の収録があり、えなこさんとまたお会いしている。これについては、まだ詳しく語れないのだが。

実際に会ってお話しすると、えなこさんは、たいへん明るくて性格温厚で、ネガティブなトラップに嵌らない前向きな姿勢を維持している。今現在もそうとう多忙そうだけど、今後もどんどん活躍していくんじゃないかと思う。

写真:
https://goo.gl/photos/KdmeyapeNgQ18hjn6

●「三本杉」に個性的な面々が集結してバカ騒ぎ

9月15日(木)に「三本杉」に行きませんか、とU子さんからお誘いが来た。U子さんは、福島県にある築102年の映画館「本宮映画劇場」の館主・田村修司氏の娘さんである。

私は今年の夏も本宮へ行き、特別上映を見ている。夏コミ最終日の翌日、8月15日(月)のことである。館主がみずからのコレクションの中から発掘した真珠湾攻撃の貴重な映像が上映された。

私が本宮に行くのは、2015年3月8日(日)、8月15日(土)に引き続き三回目である。このときも、町では夏祭りが開催中であった。今回もまた私は非常に多くの人たちから写真を撮られ、歓迎されている空気を味わった。

何年か前までは、祭りのゲストとして、有名ではあるけれど旬を過ぎたくらいの芸能人を呼んでいたそうだが、予算緊縮のためか、このところは実施しなくなっている。

代わりに私が呼ばれもしないのに勝手に行って、その座を横取りしている感じ。けど、後で主催者から館主に、今年もよく呼んでくれました、と感謝の言葉があったそうである。

映画館の前に白い砂利が敷き詰められていた。今年の四月になってやっと除染してもらえたのだとか。それまではけっこう出てたらしい。放射能が。ありゃりゃ。

中板橋にある「三本杉」は、伏見直樹氏のお店である。伏見氏は「新宿ジゴロ」の異名がある。かつて、ホストクラブ「愛」でナンバーワンの座を張り、女に一億貢がせたという伝説がある。

歌手・岡村奈奈さんの『三本杉』という題名の歌をジゴロ氏が作詞している。この曲はカラオケにも入っている。

沢村東次監督の映画で、私は怪しい新興宗教団体の教祖様の役を頂戴した。信者役の人たちをエキストラとして多数募集するとのことなので、私も協力してFacebookから呼びかけたところ、数名のお知り合いが手を挙げてくれた。

結果として、まったく別々の方面で知り合った面々が収録現場で顔を合わせることになり、私はなんだか不思議な気持ちであった。

その中に、ジゴロ氏、奈奈さん、U子さん、人形作家の渡邊萠さん、身長109cmの西晃平氏、以前デジクリに連載していた茂田カツノリ氏などがいる。

沢村監督はジゴロ氏に会ってピンと来たようで、信者ではなく、別の大きな役を振った。台詞がいっぱいある。ジゴロ氏はものすごくがんばった。5日連続でお店を休業にして、泊り込みで収録に臨んだ。

そのつながりがあるので、三本杉で飲むこの機会に、沢村監督と一鬼のこ氏を呼ぼう。たわしおじさんも。

一鬼のこ氏は、二人の「キノコガールズ」を連れて来てくれた。ついさっきまで縛り上げられていたとのことで、二の腕に残る縄の跡が生々しい。

この日、お店を貸切にしたわけではないので、呼んだ人以外の常連さんたちも加わり、座る場所がなくて立ち飲みになる人が出るくらいの賑わいになった。しかも、個性的な面々が勢ぞろいしたため、異様な盛り上がりになった。

さて、緊縛師とたわし散歩師とが出会うことで、どのような 化学反応が起きたのか。たわし氏は、亀の形をした大ぶりのたわしを連れてきていた。亀の子たわしが亀に育っちゃったというシャレである。それを見た一鬼のこ氏は、なんと、亀甲縛りにしたのである。たわしを。世紀の芸術作品が誕生した。前衛的すぎて意味わかんねー。

最近常連になった河童のスーピョン氏は後ろ手に縛られた。「後手(ごて)縛り」というそうだ。

写真:
https://goo.gl/photos/Q7TPtpUr4LF65D6o6

●セーラー服と戦闘機 ─ 横田基地日米友好祭

三連休もよく動いた。9月17日(土)は、横田基地へ。イベント『横田基地日米友好祭2016』が開催されている。

行こうと発案したのは、プロの写真家である岩切等氏。セーラー服は武器と相性がいいからってことか。セーラー服自体、海軍の軍服だし。

何万人来てるんだ、って規模の来場者の多さにびっくり。中はやたらと広いので、コミケのような混雑にはならないけど。来場者たちからたくさん写真を撮られ、なんだか私が祭りの出し物みたくなってた。

写真(撮影:岩切等氏):
https://goo.gl/photos/aCsA4qYdQWsV8xLw7

翌18日(日)、JR金沢駅前で通行人からたくさん写真を撮られ、ツイッターにも何枚か上がった。前日に横田基地で目撃されており、翌日には『小松基地航空祭2016』が開催されるので、それに参加するために金沢に来たのだろうというツイートがずいぶん発せられた。

いい推測だ。けど、はずれ。金沢駅前にある「都ホテル」地下2階で9月17日(土)〜25日(日)に開催されている『カナザワ映画祭』を見るためである。特に、19日(月・祝)には、本宮映画劇場の館主である田村修司氏のトークと、田村氏がみずから編集した名場面集の上映がある。

私は、11:24東京発、14:16金沢着の北陸新幹線はくたか561号に乗った。発車してから、持っていったパソコンからU子さんにメールすると、U子さんは一時間後に発車するはくたかに乗り、大宮でお父様と落ち合う予定になっているのだそうだ。

で、私は金沢駅で待っていた。金沢でも私は割とよく知られており、喜んで写真を撮っていく人がおおぜいいた。

写真:
https://goo.gl/photos/NqoMimiGJXFMFr3j6

19日(月・祝)10:30amから上映された『好色日本性豪夜話』(1971年)がよかった。エロさを追究して見せるのが主眼の作品ではなく、一寸法師、かぐや姫、鶴の恩返しなどの昔話をパロディ化したコメディー。いちおうストーリーはあるし、教訓めいたメッセージもところどころに散りばめられている。

実写困難な場面をアニメで補足してるんだけど、これがもう作画崩壊レベル。鶴が急降下する場面なんて、静止画に背景の効果線がぺっかぺっか切り替わるだけ。10秒ぐらいだらだら続く。

あの時代のアニメってこんなもんだったのかと、資料を見るような目で見てしまったけど。実は、あの時代でもアリではなくて、意図的なギャグだったのだとしたら、けっこういいセンスしてるかも。色褪せてないぞ。

かぐや姫がフォークギターもってるとこで、なんで笑いが起きたのか分からなかった。後で人の感想読んで納得。かぐや姫はかぐや姫でも南こうせつのあれか。みんな映画の読解力、高すぎ!

0:05pmからの田村氏のトークは、最初の20分ほどで失礼せざるを得なかった。12:46金沢発、15:20東京着の北陸新幹線かがやき538号で戻る。これが全車指定席で、普通車もグリーン車もグランクラスも満席。立席特急券を買い、立って帰った。一部の区間で空席があっても座ることはできないのである。

6:00pmから東京ドームで開催される「BABYMETAL」のライブ『BABYMETAL WORLD TOUR 2016 LEGEND -METAL RESISTANCE- RED NIGHT』を見るためだ。

すばらしいパフォーマンスであった。歌唱力高いな。神バンドの演奏も超ハイレベル。

来場者全員に配られた、首に巻くコルセットが、あるタイミングで一斉に光ったのが壮観であった。

終了後、付近の飲食店は、どこもかしこも満杯。仕方がないので、JR水道橋駅前でタクシーを拾って、お隣りの飯田橋駅へ。

運ちゃんから、ライブはどうでした、と聞かれた。なんと、BABYMETALのファンで、翌日の公演を見に行くことにしているとのこと。さては、初日の様子を聞くために、水道橋駅前で待ち構えていたな。

写真:
https://goo.gl/photos/kzprXaJGBZkNdZMy9


【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
セーラー服仙人カメコ。アイデンティティ拡散。
http://www.growhair-jk.com/

天安門広場を見に行こうとしていたら、たとえ日本人どうしであっても日本語を使わず、英語で話したほうがいいよ、と通訳を介してアドバイスをくれる中国人がいた。

中国に行くのは十回目ぐらいになるかと思うが、ほんの微塵とは言え、反日のムードを感じたのは、このときが初めてである。ほんとに微塵である。

直接的に嫌な言葉を投げつけられたわけではなく、極端な思想の人がいるかもしれない場所だから、用心に越したことはないよ、と親切に助言してくれる人がいたってだけのことである。

ううむ、しかし、だ。たとえ日本語をしゃべらなかったとしても、おっさんがセーラー服を着て歩いている時点で、日本人だとバレてしまうのではないか。

ええい、めんどくさい。いいや。何か起きたら、そのとき考えよう。

広い。やたらと広い。サンクトペテルブルクの宮殿広場もそうとうだったけど、それ以上かも。向こうのほうが霞んでいるではないか。霞んでいるのは空気のせいかもしれないけど。

別にどうということはなかった。歩いても平気だし、日本語で話しても平気だし、記念写真を撮っても平気だ。にゃんっ♪

周囲には大勢の観光客がいる。ポーズをとって写真撮影していると……。あれ? あれ? あれれれれー? どんどん人が寄ってきて、我も我もと写真を撮ろうとする。人だかりがどんどん膨れ上がっていく。

やばいぞ。やばいぞ。この調子で、もし、何万人もの規模の集会になっちゃったら。その勢いで、もし、民主化革命が起きちゃったりしたら。起こした私が、以降の中国を運営しなくてはなるまい。どうしよ?

そのときである。公安が数名、血相を変えて飛んできた。拘束され、車に押し込められ、連行された。

行き着いた先は……。桃源郷だった。西のほうにあるとは聞いてたけど、北京にあったのか。盲点だった。もっと山奥深くにあるのかと思ってたよ。

明るい色のセパレートの水着を着た若い女の子たち、みんなかわいい。セーラー服姿で私と2ショ写真を撮っていったかわいい女の子は、AKB48の姉妹グループであり、上海を中心に活動していたSNH48の一期生だったという王費〈サンズイに斯〉さん。中国よいとこ。

すっかり懐柔されきった。中華人民共和国万歳! 世界人民大団結万歳!

注:若干、脚色しています。

写真(撮影:岩切等氏):
https://goo.gl/photos/YyQJEtL3tsv42yms5


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編集後記(09/23)

●鳥海修「文字を作る仕事」を読んだ(晶文社、2016)。筆者は書体デザインなどを業務とする字游工房の代表取締役だ。設立した翌年に同社を取材したことがあるが、原字はまだ紙に手でレタリングしており、大学でレタリングで遊んでいたわたしにとっては、まことに眼福にあずかった時間だった。後にモニター上での制作になったが、それは定規やコンパスなどの道具がコンピューターソフトに代わったというだけで、自動化が進んだわけではない。「文字そのものの美しさに関わるところの判断や調整は、今も昔も作る者の感覚に頼っている」。デジタル化されても、自動化されているのは工程のおよそ2〜3割だ。

明朝体やゴシック体をデザインするとはどういうことか。そういう書体は昔からあるのに、なぜ新しい明朝体やゴシック体を作る必要があるのか。その理由は金属活字、写植、DTPと書体の出力形式が変化し、それに適合させるために新しく書体が求められたのだ。印刷技術の変化に則して書体も変わらざるをえない。また、生活習慣の変化に合わせるために新しい書体が求められている。かつては印刷物の書体は殆ど縦組みだったが、最近は横組みが多くなった。電子機器はすべて横組みだ。それに適した書体が必要だ。さらに、今までにない個性的な書体も作られるようになった(ろくでもないのが多いと思うが)。

明朝体は漢字、平仮名、カタカナ、アルファベットがそれぞれ全く違う様式でデザインされている。本書で読むまで、じつは気がつかなかった。漢字は横線が細く縦線は太い、横線の終筆には三角形のウロコが付く、かなり幾何学的だ。平仮名は筆書きと楷書と行書の中間のような有機的な様式。カタカナは筆文字の楷書のようだ。アルファベットはイタリア産のローマン体だ。まったく異なる様式の文字によって組版された明朝体が、明治から100年以上の長い間使われ続けているのはなぜか。読みやすいからに違いない。なぜ読みやすいのか、筆者は、カテゴリ別にそれぞれ違ったデザインになっているからだという。

「漢字は漢語、平仮名は和語、カタカナは外来語、アルファベットは外国語の原典を示すというように、言葉の役割と文字の役割がはっきりとリンクしているのが明朝体なのであり、つまり、違いを明確に表していることが読みやすさに繋がっているものと考える」。なるほど。ゴシック体はすべてが同じスタイルなので、メールなど短い文章は不自由なく読めるが、長文となると明朝体のようにはいかない。筆者はくりかえし、目指すべきは「水のような、空気のような」本文書体を作る、ことだという。そのイメージは、彼のふるさと鳥海山を仰ぎ見る庄内平野の風景であるらしい。そういう明朝体、早く見たい。

「事務所で、平野(甲賀)さん、津野(海太郎)さん、鈴木(勉)が雑談を始める。三人とも坊主頭で決してスマートとは言えない体形で、しかも強面で、なんだかその筋の兄弟みたいだと思った」には笑った。この三人には取材したことがあり、たしかにその通りなのだ。平野は筆者の恩人のひとりだろう。平野ファンにとってオイシイ話が多い。しかし、カバーに平野の書き文字は似合わない。字游工房の作った書体を使う方が絶対に正しかったと思う。(柴田)

鳥海修「文字を作る仕事」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794969287/dgcrcom-22/


●BABYMETAL好きだわ〜。

アメージングモデルエキスポ続き。コスプレもあったのだが、覚えているのはキャプテン・ハーロック(イケメンのおじさま)、メーテル、森雪ぐらい。

この森雪が、あの森雪スーツ(ピタピタ。ブラの線出てますよ……)で、マイクを持ち各ブースの説明とインタビューを行っていた。そして石破茂×松本零士トークイベントで司会として大活躍。

彼女は大阪市会議員の宮脇希さん。司会の時点で初めて自己紹介。コスプレイヤーだと思っていたわ……。度胸があって、市会議員になるだけあるなぁと。いやほんとこの人じゃなかったらこのトークイベントは空中分解してたわ。

トークイベントを見たい人は〜というアナウンスがあり、行ってみると会場端の何もないスペースに座り込む人々。壁際にはヤマトの模型とテーブル。入口近くには人だかりができていた。中央には石破茂氏。到着してすぐのようで、ニコニコしながらサインや写真に応じていた。 (hammer.mule)