もじもじトーク[49]Windowsの和文フォントについて考える/関口浩之

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こんにちは。もじもじトークの関口浩之です。

気がつくと今年もあと二か月半ですね。あっという間にジングルベルが聴こえてきて、「デジクリ行く年来る年」のメルマガが配信されることになってしまうんだろうなぁー、と思っている今日この頃です………





●電車二駅乗り過ごしの理由

寝過ごして最寄駅で下車できなかったことは数回ありましたが、スマホ記事を読むことに夢中になって、二駅乗り過ごしたのは初めての経験でした。

本日、乗り過ごしてしまうほど、読むのに熱中した記事はこちらです。ジャーン!
https://goo.gl/D1YbyN

『いまさらながら見直したい──Windowsの和文フォント事情2016』

僕もセミナーで、パソコンに搭載された「バンドルフォント」を解説することは度々ありますが、Windows環境のフォントをここまで詳しく調べたことはありませんでした。脱帽です。

ざっくり、まとめると(僕の主観も入っています)こうです。

・Macでは搭載されている和文フォントがたくさんあるし、レンダリング(フォントデータをビットマップ画面の表示させること)もきれい。Windowsの和文環境はそれらにまったく追いついていない。

・世の中、Windowsのシェアは9割。多くのユーザーはWindows環境なのです。フォントに関してはMacに大きく遅れをとっているWindowsですが、和文フォントの実情を理解して、どれを選ぶべきか総合的に判断しよう。

・Windowsに搭載されている和文書体は10ファミリー24書体ある。だけど、○○○UIと名の付くフォントは使えない。

UI用フォントは、限られた領域に多くの文字を表示されるために開発された書体である。仮名が2/3幅に圧縮されているので読みづらい。

・メイリオは懐(ふところ:文字を構成する画に囲まれた空間が広い)が広く、モダン系ゴシック体に分類される。メイリオは4ウエイトあるので、太字にしても潰れにくい。

・Widnowsで素敵なフォントを使いたい人は、游ゴシック、游明朝がおすすめ。これら書体は懐が狭いので、オールド系書体に分類される。

・フリーフォントである源ノ角ゴシック(Noto Sans CJK/Source Han Sanの日本語部分)などをインストールして使う手もある。

Windowsユーザーにとって、この記事を一読しておくと、ビジネス文章を作成する際、書体選びで参考になること間違いなしです。僕のお気に入り、かつ、おすすめの「はてなブログ」記事になりました。

パソコンは画面解像度はまちまちなので、自分のパソコンで実際に表示してみて、どの書体が自分の好みのフォントか確認するのがおすすめです。

WordやPowerPointで、下記の10ファミリー24書体を入力して、複数の文字の大きさで見比べるといいと思います。

MSゴシック(標準:1書体)
MS Pゴシック(標準:1書体)
MS明朝(標準:1書体)
MS P明朝(標準:1書体)
MS UI Gothic(標準:1書体)
メイリオ(標準/ボールド/イタリック/イタリックボールド:4書体)
Meiryo UI(標準/ボールド/イタリック/イタリックボールド:4書体)
游ゴシック(Light/Regular/Medium/Bold:4書体)
游明朝(Light/Regular/SemiBold:3書体)
Yu Gothic UI(Light/Regular/Medium/SemiBold/Bold:4書体)

また、画面表示だけでなく、自分のプリンタや会社のプリンタで印刷して、自分の好みの書体がどれであるか確かめおくといいでしょう。

世の中、Windowsユーザーは9割と書きましたが、そういう僕もWindows歴は30年以上になります。MS-DOSからのお付き合いになります(笑)

一方、Mac歴は5年ぐらいなんです。漢字Talkの時代に、2年ぐらいMacintosh Color Classicで遊んだことがあるので、Mac歴は計7年になります。

僕はWindowsもMacも好きです。要はパソコン好きなのです。でも、プレゼンテーションするときはMacでやることが多いです。

●最近の僕のフォント活動

もじもじトークは個人の立場で、気ままにお気楽に文字や天体とかのお話をさせていただいております。

最近は、会社の立場で(会社の広報部門の承認を経て)、フォントの記事を寄稿したり、オンラインスクールで授業したり、セミナー登壇することが増えてきました。

いくつかご紹介します。

◎マイナビ IT Search+ 「イチから学ぶフォント講座」
https://goo.gl/oSen6y

こちらは、初心者向けのフォント講座です。初回の掲載は10月1日でした。今、記事ランキングでは2位まであがってきました。

ビジネスパーソンにとって、フォントや書体ってすごく身近な存在だけどフォントの基礎を学ぶ機会がなかなかない………。でも、フォントの書籍や雑誌は専門書が多くて敷居が高い………。

そんなご要望にお応えすべく、マイナビさんと企画を考えました。

実は、僕も五年前までは、フォントの初心者だったんです。小さい頃から素敵な看板やポスター、タイプライター、レタリングには興味はあったけど、ちゃんと学んだことはなかったんです。

なので、ここ五年間でたくさん、フォントや書体のことを勉強して、「あっ、これ、そうそう」という事柄や話題や書きとめておいて、それらをご紹介しているわけです。なので、まだまだ、勉強中なのです。

われらがデジクリ編集長の柴田さんは、書体に関する大先輩でありまして、これからもいろいろと伝授していただきたいと思っています。

下記は、僕の愛読者の一冊です。柴田編集長が編集した書籍です。重いです。でも、現在では、なかなか手に入らない貴重な書籍になっております。

基本日本語活字集成 OpenType版
https://goo.gl/SIHafV

◎第30回リクリセミナー「フォントのホント」
https://goo.gl/G2ERXm

10月1日に大阪で開催されたセミナーです。テーマをフォントのみに絞ったたセミナーは珍しいのですが、多くの方に参加していただきました。

フォントオタクが集まったわけではなく、「フォントをきちんと学んでみたいので参加した」という初心者や中級者が多かったのが印象的でした。

また、フォントを専門的に扱うグラフィックデザイナーやDTP系の方というよりも、Web制作会社や企業のWeb担当者、フリーランスの人が圧倒的に多かったです。

セミナー主催が、“Re:Creator's Kansai”(愛称:リクリ)という、2007年に発足された、関西屈指のクリエイターコミュニティということもあり、勉強熱心なWeb系の人が多かったようです。

リクリ関西
https://goo.gl/uLpbCU

それから、デジクリ10月3日号の森和恵さんの記事でも詳しく掲載されていますのでご一読ください。
https://goo.gl/iKeW7S

◎スクー オンライン動画学習 「日本語Webフォント基礎」
https://goo.gl/QkGupg

6月30日に生放送で授業を行い、ライブ配信しました。実は、諸事情があって、放送開始20分前にスタジオ入りという「事件」でした。リハーサルなしで本番突入ということでに、ちょっと焦りましたが、開き直ってがんばったら、良い番組になったという感想もいただきました。現在は録画で視聴できます。

今年、特に感じたことは、マニアックなフォントの話ではなく、フォントの基礎、文字の歴史話、書体の選定方法(Web制作のみならず、ビジネスシーンにおいて)などの話を、多くの人が望んでいるということでした。

これからも、もじもじトーク、よろしくお願いします。


【せきぐち・ひろゆき】sekiguchi115@gmail.com
Webフォント エバンジェリスト
http://fontplus.jp/

1960年生まれ。群馬県桐生市出身。電子機器メーカーにて日本語DTPシステムやプリンタ、プロッタの仕事に10年間従事した後、1995年にインターネット関連企業へ転じる。1996年、大手インターネット検索サービスの立ち上げプロジェクトのコンテンツプロデューサを担当。

その後、ECサイトのシステム構築やコンサルタント、インターネット決済事業の立ち上げプロジェクトなどに従事。現在は、日本語Webフォントサービス「FONTPLUS(フォントプラス)」の普及のため、日本全国を飛び回っている。

小さい頃から電子機器やオーディオの組み立て(真空管やトランジスタの時代から)や天体観測などが大好き。パソコンは漢字トークやMS-DOS、パソコン通信の時代から勤しむ。家電オタク。テニスフリーク。