[4211] 日本のいちばん長い日

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《いつまで稲作ができるのか……》

■腕時計百科事典[25]
 腕時計のブランド(ウォルサム)
 吉田貴之

■クリエイター手抜きプロジェクト[478]
 IoT編 IchigoJam同士で通信する(3)
 古籏一浩

■映画ザビエル[22]
 日本のいちばん長い日
 カンクロー

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■腕時計百科事典[25]
腕時計のブランド(ウォルサム)

吉田貴之
https://bn.dgcr.com/archives/20161017140300.html

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ウォルサムはアメリカ最古の時計メーカーです。腕時計の近代的な大量生産方式を確立した先駆けとして知られています。かつては日本でも、高級懐中時計のメーカーとしてひろく知られていました。

●創業と発展

1850年に設立された「ハワード、デイヴィス&デニスン」社が、ウォルサムの前身です。1853年には「ボストン・ウオッチ・カンパニー」に社名を変更。翌1854年にはボストン郊外のウォルサムに工場を新設。100名近い職人を抱え、週に30個という驚異的な生産能力で懐中時計を製造していました。

●経営方針の変更

しかし不況に伴い、1857年にはあっさりと倒産してしまいます。この会社を買い取ったロイヤル・E・ロビンスは、少数モデルを大量生産することで経営の効率化を図り、高級な懐中時計を高価格で販売する方針で経営状態の改善を試みました。

●さらなる経営方針の変更

南北戦争による不況を受けて、一転して廉価な懐中時計の製造に注力します。これが兵士にうけ、会社の経営はひとまずの安定期を迎えました。時期は異なりますが、アブラハム・リンカーンや川端康成もウォルサムを愛用していたことで知られます。

●社名変更とモデルの多様化

1885年に社名を「アメリカン・ウォルサム・ウオッチ・カンパニー」と改名し、翌1886年に社長に就任したE・C・フィッチにより消費者ニーズに応えてモデルを多様化し、会社は成長期を迎えます。1906年には「ウォルサム・ウオッチ・カンパニー」に改称します。

●名機「レディ・ウォルサム」

1912年には同社としてははじめての婦人用腕時計「レディ・ウォルサム」を発表し、女性のファッションに一石を投じました。この頃がウォルサムが最も輝いた時期と言えるでしょう。

●現在まで

残念ながら、ウォルサム社は1957年に解散し、一般向け時計分野から撤退しています。そのため、特に日本国内においては流通数が大きく減少し、稀少な時計ブランドとなっています。日本では平和堂貿易が取り扱うようになりましたが、その平和堂貿易も2016年10月に自己破産を申請しています。


【吉田貴之】info@nowebnolife.com

イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
http://www.idia.jp/


兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。


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■クリエイター手抜きプロジェクト[478]
IoT編 IchigoJam同士で通信する(3)

古籏一浩
https://bn.dgcr.com/archives/20161017140200.html

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今回もIchigoJamを2台使って通信をしてみます。今回は入力した文字が受信側に表示されるようにします。無理矢理送信して押しつけるわけなのですが、一方通行のチャットだと思ってもよいでしょう。相互で通信すればチャットになります。

まず、前回と同じようにIchigoJam同士をつなぎます。受信側のプログラムは変更せず、前回のものをそのまま使用しRUNとして実行させておきます。

送信側は押されたキーの番号をそのまま出力するようにします。IchigoJamはリアルタイムにキー入力を行うことができます。その命令はINKEY()です。以下のようにすると変数Kに押されたキーの番号が入ります。

K=INKEY()

ところでキーの番号って、どこに書いてあるのでしょう? 基本的にアスキーコード準拠になっていますが、以下のキャラクタマップに文字と番号の対応があります。

●IchigoJamキャラクタマップ
http://fukuno.jig.jp/app/IchigoJam/charmap.html


大文字のAなら65、小文字のzなら122です。数字の2は50になります。とりあえず、押されたキーの値をそのまま送信してみましょう。プログラムは以下のようになります。

10 K=INKEY()
20 OUT K
30 GOTO 10

実行してみると、押されたキーのコードが一瞬だけ受信側の画面に表示されます。ちょっと処理が速すぎるようです。あっという間に表示され、文字が流れていってしまいます。

これではわかりませんので、キーが押されていない場合は送信しないようにします。INKEY()はキーが押されていない場合は0を返しますので、これを利用します。

以下のプログラムのように、15行目を追加しIF命令を使って変数Kの値が0なら10行に戻るように条件を追加します。つまりキーが入力されるまでひたすら待つわけです。

10 K=INKEY()
15 IF K=0 THEN GOTO 10
20 OUT K
30 GOTO 10

今度は押されたキーの番号が、受信側にずっと表示されるようになりました。でも、送信側は何のキーを押したのかが分かりません。

そこで、以下のように25行目を追加し、押したキーに対応する文字を表示するようにします。CHR$()は指定した番号に対応する文字を表示する命令です。

10 K=INKEY()
15 IF K=0 THEN GOTO 10
20 OUT K
25 PRINT CHR$(K)
30 GOTO 10

RUNとして実行してみましょう。今度は押したキーが送信側に表示され、受信側には番号が表示されます。でも、せっかくなので受信側も文字を表示したいところです。そこで、受信側でもCHR$()を使って数値を文字にします。

10 OUT 1,-1:OUT 2,-1:OUT 3,-1
20 A=IN() & #7F
30 PRINT CHR$(A)
40 GOTO 20

それでは実行してみましょう。送信側でキーを押すと、対応する文字が送信側にも表示されます。しかし、入力された文字がひたすら表示され続けてしまいます。

できればチャットのように1文字ずつ表示させたいところです。思い立ったら早速改良しましょう。

まず、文字を受信したら、次の文字を受信するまで待つようにします。とは言っても、同じも文字が連続してきたら、次の文字かどうかが判別できません。そこで、1文字受信したら0の値が来るまで待ちます。要するに、以下のように1文字送ったら0を送る、という「仕様」にします。

65 ← Aの文字
0 ← 区切り
66 ← Bの文字
0 ← 区切り

この仕様にそって作成すると、以下のようなプログラムになります。

10 OUT 1,-1:OUT 2,-1:OUT 3,-1
20 A=IN() & #7F
30 IF A=0 THEN GOTO 20
40 PRINT CHR$(A);
50 A=IN() & #7F
60 IF A<>0 THEN GOTO 50
70 GOTO 20

60行目のA<>0は変数Aが0でなかったら、という意味です。つまり、一度文字を受信すると、その値がずっと来てしまうので、その値が来ている場合は0が来るまで待つということです。

それでは次に送信側のプログラムです。キーの値を送信したら60行目でウェイトを入れています。これを入れないと速すぎて、受信側でうまく値を受け取れません。もし、これでも取りこぼすようならWAIT 5など値を大きくして下さい。

10 OUT 0
20 K=INKEY()
30 IF K=0 THEN GOTO 20
40 OUT K
50 PRINT CHR$(K);
60 WAIT 2
70 GOTO 10

送信側のIchigoJamでキーを押すと、受信側でも同じ文字が表示されます。リターンキーやバックスペースも有効です。

一方通行ですが、何となくチャットっぽくなりました。相互にチャットできるようにするには工夫が必要ですが、通信の基本的な感じが分かってもらえば十分かなと思います。実際にIchigoJam同士を接続して体験してみてください。

ちなみにIchigoJamにはTXD, RXDポートがあり、これでPRINT命令などで文字などを簡単に出力できます。興味があればTXD-RXDとして接続してデータを送信してみてください。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/


今年は長雨でなかなか稲刈りの後の脱穀ができなかったのですが、ようやく終わりました。日経だったか経済誌だったか、農業関係の記事で「農家が一家に一台、バインダーとか脱穀機を持つのは非効率的でよくない、無駄である。共有して使用するのが合理的である」と書かれていました。

では実際に共有したらどうなったか、というのは何十年も前に結論が出ていて、共有しては駄目だ、ということです。

特に稲刈り・脱穀は、天候によっては一か月のうちにチャンスが一回(日)か二回(日)しかありません。その日のうちに全部刈り取ってしまわなければいけないわけです。三軒で共有すると、一軒は稲刈りできても他の二軒は、肝心な時に稲刈りができなくなります。

結局、残りの二軒は自分達で機械を購入するということになります(なりました)。経済屋さんの言う通りにやったら一時的(二〜三年)に効率はよくなったがトータルでは駄目だった、ということです。

しかし、ここ数年で急に高齢化が進み、多くの人が数軒の大規模農家や農協に依頼するようになりました。つまり、経済誌で書かれているような「効率的」な状態になりました。

ところが今年のような天候の場合、稲刈りができず一か月くらいずれこんでしまいました。コンバインで効率的に刈り取りはできても、その後の乾燥機で時間がかかるため、実際には次々と刈り取っていくことはできないのです。いつまで稲作ができるかどうか、という感じです。

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■映画ザビエル[22]
日本のいちばん長い日

カンクロー
https://bn.dgcr.com/archives/20161017140100.html

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◎シン・ゴジラ

原題(英題):GODZILLA Resurgence
公開年度:2016年
制作国・地域:日本
上映時間:119分
監督:庵野秀明(総監督)、樋口真嗣(監督・特技監督)
出演:長谷川博己、石原さとみ、竹内豊

●だいたいこんな話(作品概要)

東京湾沖で大量の水蒸気が噴出、東京湾アクアラインでもトンネル崩落事故が発生する。政府は海底火山の噴火を含む、自然災害による非常事態と判断し早急に対応すべく動いていた。

しかし、一般人の目撃情報や撮影された動画によって、ネットなどのメディアでは巨大生物存在の可能性が浮上。

内閣官房副長官の矢口蘭堂は、内閣府において唯一この可能性を危惧し、意見するも却下される。そんな中、多摩川河口から巨大生物は川を遡り蒲田へ上陸、四つん這いの水棲生物のような姿で、都心へ向け進行してしまう。

●わたくし的見解

昨年は「マッドマックス」でしたが、今年は「シン・ゴジラ」かなと思っている私だよ。(←勇者ヨシヒコ第3期スタートへのオマージュ)

個人的な見解のみならずヒット状況を鑑みても、多くの方が今年の一本に選ばれる作品だと、まだ8月の段階でしたが確信しました。

「君の名は。」と双璧をなすことになるのでしょうが、東宝社員の来季のボーナスに羨望の眼差し。映画に限らず、大ヒット商品が出るというのは、何となく世の中が明るくなって良いものです。

私は夏に「シン・ゴジラ」を鑑賞しまして、同じ時期にたまたまテレビジョンで季節がら、終戦がらみの「日本のいちばん長い日」が放映されていました。

評判の良い作品でしたし、ノーカット版だったのでCMすっ飛ばしつつ観たところ、確かに良い映画でした。

「永遠の0」などに代表されるようなタイプの反戦(?)映画作品とは、切り口がまったく違って実に興味深く、この切り口が奇遇にも「シン・ゴジラ」と似ていることよ。と面白がっておりました。

それは「事件は会議室で起きている」感と、その会議室の熱気。やたらと規模の大きな事件を、狭い空間で侃々諤々と意見をたたかわす人々の様子を通して見せる手法は、決して新しい試みではありませんが巧みでした。

特に本作に関しては、会議室と現場の作品内でのボリューム配分が見事であったと思います。

ムツカシイ言葉の応酬についていけなくても、グイグイ引き込まれる展開のテンポの良さによって、優れた娯楽作品として成立していたのではないでしょうか。ちびっ子には少々きびしい作品だったかも知れませんが、働く大人であればあるほど、会議室で起こっていることにニヤニヤしたはずです。

ところで劇中、ゴジラの産みの親である博士についての情報が語られるシーンで、資料として博士の顔写真だけがチラッと映ります。ちょっと胡散臭い、有名な俳優さんが妙な変装をしているような雰囲気のもので、カルトなカメオ出演なのかと思っていたのですが、写真は岡本喜八監督のお顔だったようです。

奇遇と紹介した「日本のいちばん長い日」。この夏テレビ放映されたのは原田眞人監督の2015年の作品でしたが、1967年にも岡本喜八監督で映画化されています。

こちらも三船敏郎、笠智衆によるオールスターキャストで評価の高い作品です。私は未見ですが、実は岡本喜八監督バージョンの方がますます「シン・ゴジラ」とのシンクロ率が高いそうで、奇遇でも何でもない、全ては庵野監督のシナリオどおりだったと言う訳です。してやられました。

ちなみに石原さとみさんの英語力については、ネイティブに聞こえるかどうかはさておき、さすがAEON(イーオン)に通っているだけの甲斐はあったなと思いました。おっさんハートの私としては、たとえ下手でも、さとみん可愛いから許すといった感じです。

今年もあと二か月ほどですが「シン・ゴジラ」のおかげで、2016年も満足のいく映画イヤーとなりました。合掌。


【カンクロー】info@eigaxavier.com
映画ザビエル http://www.eigaxavier.com/


映画については好みが固定化されてきており、こういったコラムを書く者としては年間の鑑賞本数は少ないと思います。その分、だいぶ鼻が利くようになっていて、劇場まで足を運んでハズレにあたることは、まずありません。

時間とお金を費やした以上は、元を取るまで楽しまないと、というケチな思考からくる結果かも知れませんが。

私の文章と比べれば、必ず時間を費やす価値のある映画をご紹介します。読んで下さった方が「映画を楽しむ」時に、ほんの少しでもお役に立てれば嬉しく思います。


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編集後記(10/17)

●鈴木大介「脳が壊れた」を読んだ(新潮新書、2016)。41歳で脳梗塞に襲われたルポライターによる、いわば〈セルフ取材の闘病記〉である。脳にダメージを受けた人は世界が具体的どう見えているのか、今まで聞いたことも読んだこともない。なぜなら、当事者はそれを表現できないからだ。ところが筆者は、障害が軽度であったため、自分が発症直後から今日までの経過を客観的に観察できた。さらに、それを文章化することもできた。さすがはワーカホリックのルポライター魂である。前兆はあった。妙な胸の動悸、時折訪れる偏頭痛、寝苦しさ、日中の睡魔だ。「俺もそろそろ過労死する」と妻に宣言していた矢先。

突然、しゃべれない、指も動かない、視界はグニャグニャになった。歩行はできたが、確実に脳のトラブルだと自己診断し、眠っていた妻を起こし以前から知っていた地域の脳外科急性期病院に連れていってもらう。MRI検査の結果、右側頭葉のアテローム血栓性脳梗塞と判明。動脈硬化でできた血栓が太い脳血管に詰まったものだ。損傷した脳細胞は不可逆(死滅してもう二度と復活しない)だが、まずは入院して再発を防ぐ処置をしつつ、可能な限り早くリハビリを始めることになった。発症から数日は、記憶も飛び飛びで、ただただ非現実感と違和感の中にあり、異常な認識に恐怖する感覚も麻痺していたという。

筆者がこうなって初めて実感したのは、自分が挙動不審に見えると分かっていてもその行動をやめられないつらさ、苦しさで、非常にフラストレーションがたまることだった。それまでの取材活動の中で、多くの発達障害者に出会ってきたが、初めて我が身をもってリアルな彼らの当事者意識を理解できるようになったのかもしれないと思う。「ならばこの経験は、そうして面倒くさくて語る言葉を持たない社会的弱者の代弁者になりたいと思い続けてきた僕にとって、僥倖にほかならないではないか。(略)この当事者感覚を得つつ、感じ、考え、書く能力を喪失せずに済むなどという経験は、望んで得られるものではない」

ならば、書くのが自分の責任だ。それが使命だ。というのはカッコいいが、本音は自分自身のために必要な言語化だ。脳梗塞を患っても中身の本質は変わらないし、性格が変わったのでもない。「まずは周囲に対して僕自身をわかってもらうため、自己弁護のために、言語化のトライアルは始まった」が難航する。緊急入院から12日後、妙なハイテンションの中で、新潮社の担当編集者に、この当事者感覚を文字に残したいと懇願する。誤字脱字に誤変換のボロボロの企画メールだったようだが、この企画を採用した編集者もいい勘してる。ただ、その後の回復の過程はすさまじいく苦しいものになるのだ。つづく。 (柴田)

鈴木大介「脳が壊れた」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106106736/dgcrcom-22/



●「妙な胸の動悸、時折訪れる偏頭痛、寝苦しさ、日中の睡魔だ。」って私もだ。仕事の分量が減って休みが取れるようになりマシになった。たまの散歩やジョギングをしていなければ、私も鈴木さんのようになってしまったのだろうか。「自分が挙動不審」って……。

今はろれつが回らない、文字が書けない、記憶が飛び飛びというのはある。ろれつは人との会話が減り、思考を声で表現せず発声が少ないためと、それに伴う舌の筋肉の衰えが原因だろう。

外出するとリハビリになるのか、マシになる。人と会って30分もすれば言葉が出てくるようになってくる。歩くと刺激が多いのか、仕事とは違う脳の疲れかたをする。違うテンションになる。

文字はマウスとキーボード・フリック入力の生活をしすぎだろう。ペンを持った手で、文字用の細かなストロークを描けない、方向がロックされてしまっている。

ペンを持つ手の形で、小指をデスクにつけて、手首や肘が自由にならない。マウスを持つ時の開いた手で、手首をデスクにつけ、軸にしてなら自由。えーと、紙にペン先をつけた状態で、上下左右へのストロークのためにペンを移動できるが、斜めは難しいとかそういうのをイメージしてもらえればおわかりいただけるかと。

メモは紙にペンで書くようにした。これも時間が経てば動くようになるが、キーボードで入力した方が速いのでもどかしくなり、スピード優先で自分にしか読めない文字になる。

記憶は原因はいろいろだが、なるべく思い出せるようにと思ってはいる。親戚は、新聞を毎日読んでいたにもかかわらず認知症になった。毎日文字を読んでいたら認知症にならないと思い込んでいたわ。

新聞は受け身でいられるし、次の記事になったら前の記事は忘れたりするからか。忘れてしまっても、生活に何の支障もない。加えて乗り物酔いをするため外出をほとんどせず、毎日同じ生活の繰り返しだったようだ。 (hammer.mule)