[4232] Appleの雰囲気が少しずつ変わり始めている

投稿:  著者:  読了時間:20分(本文:約9,900文字)


《書き英語の苦労は過去のものになった!》

■ネタを訪ねて三万歩[140]
 Appleの雰囲気が少しずつ変わり始めているような気がする
 海津ヨシノリ

■グラフィック薄氷大魔王[498]
 「Google翻訳が大進化」他、小ネタ集
 吉井 宏




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■ネタを訪ねて三万歩[140]
Appleの雰囲気が少しずつ変わり始めているような気がする

海津ヨシノリ
http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20161116140200.html
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11月は突然やって来ました。秋学期も残り半分。一気に寒くなってきて、かなり焦っている毎日です。

ところで、毎年この時期になると、何故か臭覚が異常に敏感になってしまう私は、外出時にマスクが手放せません。正直困っています。いや、本当に臭い人が多すぎます。過剰な香水、ヘビー・スモーカー、無頓着な加齢臭……。

正直、電車やバスに乗ることが辛いです。ただ、条件が良い席に座れた場合は、今月分からデジクリの原稿を初代iPadで執筆することにしました。さすがに両手での入力は困難なので、左右の親指だけで入力していますが。慣れると意外にいい感じです。片手だけで入力は流石に辛いですから……。

ただし、ここでとんでもないトラブルが発生してしまいました。半年前までは問題なかったのですが、iPadのメモのデータをMacへ転送できなくなってしまいました。

何故かメールもクラウドも、どう設定しても無理でとうとう諦めてiPadの画面を見ながら再入力の悪夢です。暫くぶりに使った私が悪かったのですが……。。

メモからの送信をGmail経由にしたら、以下のメールが届いたので諦めました。(※)

〈お使いのアプリからのログインは引き続きブロックされます。これはアプリに既知のセキュリティ上の問題があるか、アプリが古いためです。安全性の低いアプリへのアクセスを許可して、このアプリを使用し続けることもできますが、アカウントが脆弱なままになるおそれがあります。〉

……。……。

Apple製品は便利で大好きですが、バージョンが古くなると高度な連係プレーが足枷になってしまいます。うっかりiPhoneやiPadのOSをアップデートしたことにより、古いMacとの同期が出来なくなり、ただのゴミに変貌してしまう。

通常の保存が出来ればそれでもなんとか対処出来るのですが、叶わぬ夢です。もう初代iPadは、PDFブラウザーとして余生を過ごさせることにしました。

問題は後任ですが、ここは思い切って互換性や利便性を考えて、非iPadの可能性も模索してみたいと思います。軽くてPDFブラウザーになり、テキスト入力が出来れば他は特に必要ないのです。

Amazonのプライム会員なので、Kindleという選択肢が光ってきました。iPad miniは私の用途では無駄に高過ぎです。

誤解があるとマズイので自己弁護しますが、私はApple製品がもちろん好きですし、まだまだメイン環境です。でも、何か雰囲気が少しずつ変わり始めているような気がしてなりません。

まっ、私が面倒臭いことが駄目になり始めているのかも知れません。

しかし、100歩譲って新しいMacBook Proはそれなりに魅力的ですが、今までの機器との接続を考えて計算したら、なんと私の場合はケーブル類に3万円が必要になってしまい、正直アングリです。暫く様子見ですね。

ということで、どさくさ紛れ(必要に迫られて)に我が家にはマウスコンピュータのデスクトップが導入されました。

さて、ここから今月の本題かもかな? 最近唐突にはまりまくっているのが、日曜大工モドキ……つまりDIY(Do It Yourself)です。

もっとも、今までも普通の工具でそれなりに力技でコソコソ楽しんでいましたので、何を今更という感じです。ですから電動工具はドリルぐらいしか持っていないので、本格的という領域には踏み込んでいませんでした。

それが、何を血迷ったか、先月に入ってにわかに電動丸ノコ、電動サンダー、そしてコンプレッサーを買い込んでしまいました。あとは電動トリマーをゲットすれば完璧(何が?)です。

とりあえず丸ノコ用に専用のテーブルを作成することが、最初の課題になりそうです。つまりテーブル・ソーの作成です。手持ちはさすがにキックバックなどが怖いですからね。

そもそも事の発端は、夏の大掃除で部屋の奥から出土(?)したスプレー・ガンとスブレー缶。道具があると使いたくなりますからね。

ちなみに大昔のブラモデル製作や、アナログ時代のデザインで活用していました。ただし、新たに使い始めるにしても、今の仕事部屋でのスプレー処理は当然無理がありますし、換気まで手を入れて本格的な改修工事をする気もありません。

そこで、ベランダ用スプレーブースを製作することにしました。12センチのファンが2基と、フィルタがついた本格的なモノです。もちろん外に塗料が漏れるようなちゃちなものではありません。ただしテスト版です。

ある程度使い込んで問題点を洗いだしたら、ベニア板などで本格的に製作するつもりです。私の場合は大がかりなスプレー処理の予定はないので、これで充分というわけです。

実は、そんな怪しい道具の設計に、Illustratorやmodoを使っています。急ぐ案件ではないので。ゆっくりと試行錯誤を繰り返しています。

しかし、そんな矢先にCC2017のリリース。どうでもいい話ですが、CC2016はどうしてしまったのでしょうね。何か庶民にはわからない壮大な意味があるのかもしれません。

そして、いきなり妙なバグを発見してしまいました。Photoshopです。

Illustratorで作成したイラストをアニメーション設定すると、キーフレーム間でなぜか滑らかな動きにはならず、カクカクと壊れた感じのアニメーションになってしまいます。

更にこの状態は、GIFファイルとして書き出しは出来ますが、アニメーションとしては書き出し設定が出来ません。まさにOMGです。

ところで、月例セミナーの年明け1月は、最近はまっているFusion360に決定しました。CADソフトですが、通常の3Dソフトといっても過言ではありません。こちらで本格的に設計してもいいかもしれませんね。そんなこんなで、段々と訳が分からなくなりつつ陥るのは特技なので、妙に楽しくなってきています。

(※)後日、メモのデータをコピー&ペーストにて、悪戯半分にGmailで直接送信を試みると、送信が実行できなかったのですが、下書きとして保存されたので、もしや? と思ってメインマシンでGmailを確認すると、しっかり下書きとして拾うことが出来ました。

この方法ならしばらくはまだ現役続行出来そうです。でも、まったくもって意味不明の結果ですね。

■今月のお気に入りミュージックと映画

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[Any Road]by George Harrison in 2002(England)

ジョージ・ハリスンの遺作となったアルバム "Brainwashed" の一曲。プロデューサーのジェフ・リンと、ジョージの息子であるダーニ・ハリスンが編集し直し、完成。唐突に聞きたくなってしまいました。

この曲はとても意味深というか、ジョージが死を覚悟して作ったとしか思えない歌詞ですね。考えすぎかな? でも、とても明るいイメージが逆にファンの心に刺さるような気がします。

[Room]by Lenny Abrahamson in 2015(Ireland, Canada)

邦題「ルーム」。窓のない部屋に隔離された親子の日常から、その状況が次第に解ってくる恐怖。そして、そこからの決死の脱出がエンドロールに繋がる話ではなく、その後の展開は見ている者達に重く突きつける問題作。

第88回アカデミー賞で4部門を獲得、ジョイを演じる主演のブリー・ラーソンの迫真の演技は、みごとに主演女優賞を獲得しています。彼女は実際に長期間自室に引きこもることで、壊れていく精神を体験し役作りに生かしたそうです。恐ろしいプロ魂ですね。

ところで、息子ジャックを演じたジェイコブ・トレンブレイがとても光っていたのですが、子役はドラッグ漬けの大人になるみたいな結末が多いハリウッドの中で、素敵な俳優に育って欲しいと願うばかりです。

個人的にはとて気に入った作品ですが、ジョイの父親役としてウィリアム・H・メイシーが、母親役としてジョアン・アレン、巡査役のアマンダ・ブラグルと好きな俳優が目白押しだったのも驚きでした。


【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/怪しいお菓子研究家
yoshinori@kaizu.com
http://www.kaizu.com
http://kaizu-blog.blogspot.com
https://www.facebook.com/yoshinori.kaizu

回答が見つからなかったプログラムソースを、空いた時間にダラダラとデバッグすることになって、かなり凹んでいました。しかし、苦節2週間(実働2時間)ほどで、突然アイデアが閃き、無骨ながらも解決したのにはちょっと嬉しくなってしまった。でも、流石にちょっと時間掛かりすぎですね。

いや、実はプログラム自体に怪しい仕様があったようで……OSとプログラムのバージョンの関係は本当にストレスの温床ですね(>_<)

それと、覚えなくてはならないことと、覚える必要はないことのボーダーラインは本当に難しいですね。覚える必要はないことをマスターしないと覚えられないケースもありますので……そんなことを痛感した2週間でした。

●12月の画像処理セッションは12月15日の予定ですが現時点はまだ未定です。
詳しくは私のブログかfacebookでご確認ください。
〜Photoshopの復習【応用力が付くブラシテクニック】〜

・講演内容
Photoshopのブラシ機能の基本操作の再確認と活用方法について、解りやすく整理・解説致します。

・大胆な設定と繊細な組み合わせ
・Illustratorで作成したパーツの活用
・画面に雨や雪を降らせる
・巨大ブラシの活用

参加は無料で、先月から申し込みも必要なくなりましたので、お時間が空いている方は、当日フラッと参加して頂ければ幸いです。
https://www.borndigital.co.jp/seminar/


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■グラフィック薄氷大魔王[498]
「Google翻訳が大進化」他、小ネタ集

吉井 宏
http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/201611161402100.html
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●Google翻訳が大進化

「Google翻訳の精度がディープラーニング導入で劇的に向上したとのことで、試してみた。デジクリ連載の原稿程度にはていねいに書いた文章なら、日本語→英語→日本語、で戻してみてもほぼ違和感なくちゃんと意図した意味が読み取れる文章になる! ひょっとして単に英語にした時点ではほぼ完璧な文章なんじゃないの? 先日書いてた『日本語をGoogle翻訳した英語をチェックせずそのまま送るのがいい』って件、この精度なら本当にそれでやって十分コミュニケーションできるかも。」

このFacebookの書き込みをそのままGoogle翻訳したもの↓

「I tried it because the accuracy of Google translation improved dramatically with introducing deep learning. If you carefully wrote a manuscript of serialized series of digiclas, even if you return it in Japanese → English → Japanese, you will be able to read the meaning properly with almost no sense of discomfort! Perhaps it is almost perfect sentences when I just made it to English?
As I wrote the other day, "It is better to send the translated Japanese without translating the translated Japanese as it is". If it is this precision it may be possible to communicate well with it.」

再び日本語にGoogle翻訳したもの↓

「深い学習を導入することでGoogleの翻訳の精度が飛躍的に向上したので、試しました。連載シリーズの原稿を丁寧に書いた場合、日本語→英語→日本語で返信しても、不快感はほとんど感じられません。私はちょうどそれを英語にしたとき、おそらくそれはほぼ完璧な文章ですか? 先日書いたように、『翻訳された日本語をそのまま翻訳せずに翻訳した日本語を送る方が良い』この精度であれば、それとうまく通信することが可能です。」

……すごい! 書き英語の苦労は過去のものになった!!

英日翻訳にはニューラルをまだ使ってないらしいのだが(使ってるという話もあってよくわからない)、日英は使ってるそう。問題は日英だから実用的には大丈夫。

上みたいなFBの走り書きじゃなく、日本語的にちゃんとした文章なら大丈夫でしょう! 音声での通訳にもすぐ波及しそう。

いやしかし、日本からの情報発信がとんでもなく増えるんじゃないか? あ、日本だけじゃなく全世界だった。Web上では言語の壁がほぼ消えたみたいなもんだ。正真正銘のブレイクスルーだ! バベルの言語混乱の解消だ。すごいぞGoogle。

以下、参考リンク。

・「待ってた!ついにGoogle翻訳がニューラルネット機械翻訳を日本語版にも適用。異常に上がった翻訳性能は感動モノ」
https://bita.jp/dml/gtransrate_upgrade

・「すげぇ…Google翻訳がいつの間にか進化を遂げていた」
http://matome.naver.jp/odai/2147890225049880401

・「Google翻訳の精度がニューラル・ネットワーク導入で劇的に向上!これはすごい 」
http://d.hatena.ne.jp/shi3z/touch/20161112/1478897441

で、最も端的に新しいGoogle翻訳の威力を実感できる例を、ジェットダイスケ氏が書いてた。人工知能が意味を理解してる! 感動したw

・「Google翻訳にニューラルネットワーク採用で劇的に翻訳内容がおもしろくなってきた」
http://bit.ly/2eVu7Y9

●久しぶりにMac標準の日本語IMを使ってみる

ときたま、日本語入力をATOKからMac標準の日本語IM切り替えてみることがある(単に「日本語」と呼ぶらしいけど紛らわしいのでIMを付けます)。一般の入力だったら日本語IMで十分なのに、ちゃんと使わないのはもったいない。iOSで登録単語が使えるのも便利だし。

でもすぐにATOKに戻しちゃう。長文を一気に打つにはけっこう変換効率いいんだけど、ファイル名付けなど個別に単語を打とうとすると一気に効率落ちる。

固有名詞をちゃんと打たなくちゃいけない以前に、普通に打つ単語の候補が上のほうにないとか、何度も変換してる単語の優先順位が、ちっとも上がらない、のも。

固有名詞や人名や映画タイトルなど、何文字か打てば候補が出るのがめちゃくちゃ便利だから、ATOKに頼り切りになってる。人名や作品名をちゃんと打てなくなってるw 覚えようとさえしてないかもしれない。

パソコンで入力するようになって、漢字を書くのに苦労しなくなったけど書けなくなった。同様に、固有名詞や人名のたった数文字さえ、最後まで打てなくなってる段階にまで突入してる。マズいんじゃないか?

またしばらく日本語IMだけで書いてみるかな。ATOKを使ってると便利すぎてキケン。

日本語IMにしたらなんか変換がウザっ!! そっか、「ライブ変換」をオフにしないと。これ文章を打つときには便利なんだけど、ファイル名とかの短い日本語を入力するときめちゃくちゃウザい。

……で、日本語IMで5日間がんばってみたけど、降参 orz

やっぱATOK最強。文字入力ごときでいちいちイライラするのは避けたい。多少バカになってもいいからw

●キーボードを平らに使う

「【衝撃の事実】キーボードに角度を付ける足がある本当の理由が判明」
https://damonge.com/p=3773

「立てるとキーボード初心者には文字の刻印が見やすい利点があるが、平らな方がブラインドタッチしやすい」。

ああ、確かにそうかも。でも僕の場合、ペンタブの向こう側にキーボードを置くため、少しでも近づけたいってことで思いっきり角度つけてる。普段キーボード使う時でも、何か挟んで傾けたり。MacBook Proもアルミの台を使っててかなりの傾斜がある。

で、MacBook Proを机の上に平らに置いてみたら、えっ! キーボード打ちやすい! 手首に力を入れなくていいからラクだし、トラックパッドも使いやすい。なんだそうだったのか。

MacBook Pro使うときには必ず向こう側に何かはさんで傾けてたけど、傾ける必要なかったんだ。傾ける足をつけてくれればいいのにとか思ってた。

先日も、板タブが傾けるより真っ平らなほうが描きやすい場合があると判明したけど(ドローイングの時など)、思い込みでわざわざ使いにくくしてることもあるようだな。ただ、机に平らに置くと画面が目よりずいぶん下になるので、首に負担がかかるおそれはあるけど。

仕事でしばらく平らにしてみたけど、タブレットもキーボードもいきなり完全真っ平らはさすがにキツい。クッションを挟んで3cmくらい向こう側を持ち上げた。これならほぼ平らでキーボードも遠くない。

まあ、作業によって角度をこまめに変えればいいのだが。


【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com
Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/

Cintiq 27 QHDを導入して、仕事のメインツールとして定着させるまでの戦いw を順を追って書くつもりだったのになあ。2か月のうちに液タブ新製品続々登場で、Cintiq 27の存在意義がどんどん変わってしまい、デジクリネタになるはずだった工夫のあれこれが空しいものにw 

でも、先日ようやく「メインディスプレイ」として定着させることに成功。少しずつ書いていくつもり。

・ショップジャパンのキャラクター「WOWくん」
https://shopjapan.com/wow_kun/

・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii

・rinkakの3Dプリント作品ショップ
https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii


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編集後記(11/16)

●工藤隆雄「新編 山のミステリー 異界としての山」を読んだ(山と溪谷社、2016)。主に山小屋で聞く主人や小屋番たちの話をまとめたもので、山岳雑誌「岳人」に掲載した22話に未発表の23話を加えた。山の幽霊話、人智を超えるもの、自然の不思議、ひとの不思議の4テーマに分けている。すべて筆者が実際に聞いた話、自身の体験であり、今日に至る長い年月の篩にかけられた話だ。東京新聞から出版された「山のミステリー」は版を重ねたが、「ミステリーではない」という書評が書かれて、理解を得られず残念だったとこの本のあとがきにある。わたしも、ミステリーと称するのはどうかと思うひとりだが……。

それはともかく、下界では聞けない怪談や不思議な話を丹念に集めて、長い間熟成させた本書は非常に味わい深い。ゾッとする怪異談はほとんどない。23話の中ではとくに北アルプス・太郎平小屋の五十島氏から聞いた「血を引く」と、丹沢・鍋割山荘の草野氏から聞いた「それでも医者か」を筆者は挙げて、これこそ「山のミステリー」に載せるべきだと思ったとあとがきで書いていた。たしかにこの二話は読んでいて強烈な印象が残る。「血を引く」とは地元の言葉で血縁関係をいう。五十島氏は数多い救助活動に中で、忘れられないことがあるという。山に登ったこともない血縁者が、遺体を捜し出したのである。

捜索陣が隅々まで捜しても見つからないのだが、山歩きもしたことがない肉親がやってきて捜すと、他人には理解できない能力を発揮して、簡単に見つけたことがあったという。そんな経験が三度も。やはり血を引いた者にしかわからない何かがあるのだ。糖尿病で倒れた登山者を自分の山小屋に収容した草野氏の話。苦しがる彼を居合わせた登山客がみんなで介抱していたとき、小屋の隅に知り合いの30歳の現役の医者がいるのがわかった。助かったと思い、その男に診てやってくれと依頼すると「俺、今日は遊びで山に来ているんだ。だから関係ない。それに道具もないので何もできない」と耳を疑うような返事だ。

「俺は今日はただの登山者、医者じゃない」と平然、何もしてくれない。病人が苦しんでも、ついに(心筋梗塞で)死んでも知らん顔だった。「あんた、医者どころか、人間の資格もないよ」と誰かがなじった。ものすごくいやな話であった。この本は田中康弘「山怪 山人が語る不思議な話」系で、安曇潤平の「山の霊異記」系ではない。前者は怖くないがじわじわ来るいやな気分は残る。後者は登山者や山に関わる人々から聞き集めた怪異と恐怖だというが、たぶん創作した怪談も混じっていると思う。こっちは読まなければよかったと思うくらい、本当にこわい話が含まれるシリーズである。要注意である。 (柴田)

工藤隆雄「新編 山のミステリー 異界としての山」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/463532009X/dgcrcom-22/


●書籍「RAW現像ビフォー/アフター」プレゼントにご応募ありがとうございました。厳選なる抽選(ポストイットに名前を書いてひくだけ)をいたしました。当選された方へはDMにて、既に送付先についての連絡を入れています。相互フォローにない方へはDMできないため、選外となってしまいました。またの機会にぜひ!

ケーブル類に3万!/電動工具ちょっと欲しい。ストック用後記に、電動工具を使った工作の話がある〜。/いいスプレーブースだと外に漏れないのか……。段ボール簡易ブースなので、ベランダでの作業には踏み切れない。/「CC2016」に爆笑しました。本当だ〜!

キーボードの下にノートを置いて、ほぼ平らにしてみた。慣れないのでショートカットキーが使いづらいものの、文字は確かに打ちやすい。こんなのアリ?! リストレストで段差を埋めるのと同じ理屈か。ちょうど良い高さのアクリル板か何かないかな。リストレストも欲しくなってきた。

吉井さんの記事を試した編集長から英文でメール。Web版Inbox for Gmailだと、返信欄に3つの選択肢が自動的に出ていた。そのうちのひとつ「Thanks, I'll check it out.」ボタンを押した。英語圏の人は楽だなぁ、これ。スマホアプリみたい。 (hammer.mule)

GmailのInboxウェブ版に「Smart Reply(自動予測返信)」の機能が実装される
http://gigazine.net/news/20160316-inbox-smart-reply/
3月に実装されていたのね