ネタを訪ねて三万歩[140]Appleの雰囲気が少しずつ変わり始めているような気がする
── 海津ヨシノリ ──

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11月は突然やって来ました。秋学期も残り半分。一気に寒くなってきて、かなり焦っている毎日です。

ところで、毎年この時期になると、何故か臭覚が異常に敏感になってしまう私は、外出時にマスクが手放せません。正直困っています。いや、本当に臭い人が多すぎます。過剰な香水、ヘビー・スモーカー、無頓着な加齢臭……。

正直、電車やバスに乗ることが辛いです。ただ、条件が良い席に座れた場合は、今月分からデジクリの原稿を初代iPadで執筆することにしました。さすがに両手での入力は困難なので、左右の親指だけで入力していますが。慣れると意外にいい感じです。片手だけで入力は流石に辛いですから……。

ただし、ここでとんでもないトラブルが発生してしまいました。半年前までは問題なかったのですが、iPadのメモのデータをMacへ転送できなくなってしまいました。



何故かメールもクラウドも、どう設定しても無理でとうとう諦めてiPadの画面を見ながら再入力の悪夢です。暫くぶりに使った私が悪かったのですが……。。

メモからの送信をGmail経由にしたら、以下のメールが届いたので諦めました。(※)

〈お使いのアプリからのログインは引き続きブロックされます。これはアプリに既知のセキュリティ上の問題があるか、アプリが古いためです。安全性の低いアプリへのアクセスを許可して、このアプリを使用し続けることもできますが、アカウントが脆弱なままになるおそれがあります。〉

……。……。

Apple製品は便利で大好きですが、バージョンが古くなると高度な連係プレーが足枷になってしまいます。うっかりiPhoneやiPadのOSをアップデートしたことにより、古いMacとの同期が出来なくなり、ただのゴミに変貌してしまう。

通常の保存が出来ればそれでもなんとか対処出来るのですが、叶わぬ夢です。もう初代iPadは、PDFブラウザーとして余生を過ごさせることにしました。

問題は後任ですが、ここは思い切って互換性や利便性を考えて、非iPadの可能性も模索してみたいと思います。軽くてPDFブラウザーになり、テキスト入力が出来れば他は特に必要ないのです。

Amazonのプライム会員なので、Kindleという選択肢が光ってきました。iPad miniは私の用途では無駄に高過ぎです。

誤解があるとマズイので自己弁護しますが、私はApple製品がもちろん好きですし、まだまだメイン環境です。でも、何か雰囲気が少しずつ変わり始めているような気がしてなりません。

まっ、私が面倒臭いことが駄目になり始めているのかも知れません。

しかし、100歩譲って新しいMacBook Proはそれなりに魅力的ですが、今までの機器との接続を考えて計算したら、なんと私の場合はケーブル類に3万円が必要になってしまい、正直アングリです。暫く様子見ですね。

ということで、どさくさ紛れ(必要に迫られて)に我が家にはマウスコンピュータのデスクトップが導入されました。

さて、ここから今月の本題かもかな? 最近唐突にはまりまくっているのが、日曜大工モドキ……つまりDIY(Do It Yourself)です。

もっとも、今までも普通の工具でそれなりに力技でコソコソ楽しんでいましたので、何を今更という感じです。ですから電動工具はドリルぐらいしか持っていないので、本格的という領域には踏み込んでいませんでした。

それが、何を血迷ったか、先月に入ってにわかに電動丸ノコ、電動サンダー、そしてコンプレッサーを買い込んでしまいました。あとは電動トリマーをゲットすれば完璧(何が?)です。

とりあえず丸ノコ用に専用のテーブルを作成することが、最初の課題になりそうです。つまりテーブル・ソーの作成です。手持ちはさすがにキックバックなどが怖いですからね。

そもそも事の発端は、夏の大掃除で部屋の奥から出土(?)したスプレー・ガンとスブレー缶。道具があると使いたくなりますからね。

ちなみに大昔のブラモデル製作や、アナログ時代のデザインで活用していました。ただし、新たに使い始めるにしても、今の仕事部屋でのスプレー処理は当然無理がありますし、換気まで手を入れて本格的な改修工事をする気もありません。

そこで、ベランダ用スプレーブースを製作することにしました。12センチのファンが2基と、フィルタがついた本格的なモノです。もちろん外に塗料が漏れるようなちゃちなものではありません。ただしテスト版です。

ある程度使い込んで問題点を洗いだしたら、ベニア板などで本格的に製作するつもりです。私の場合は大がかりなスプレー処理の予定はないので、これで充分というわけです。

実は、そんな怪しい道具の設計に、Illustratorやmodoを使っています。急ぐ案件ではないので。ゆっくりと試行錯誤を繰り返しています。

しかし、そんな矢先にCC2017のリリース。どうでもいい話ですが、CC2016はどうしてしまったのでしょうね。何か庶民にはわからない壮大な意味があるのかもしれません。

そして、いきなり妙なバグを発見してしまいました。Photoshopです。

Illustratorで作成したイラストをアニメーション設定すると、キーフレーム間でなぜか滑らかな動きにはならず、カクカクと壊れた感じのアニメーションになってしまいます。

更にこの状態は、GIFファイルとして書き出しは出来ますが、アニメーションとしては書き出し設定が出来ません。まさにOMGです。

ところで、月例セミナーの年明け1月は、最近はまっているFusion360に決定しました。CADソフトですが、通常の3Dソフトといっても過言ではありません。こちらで本格的に設計してもいいかもしれませんね。そんなこんなで、段々と訳が分からなくなりつつ陥るのは特技なので、妙に楽しくなってきています。

(※)後日、メモのデータをコピー&ペーストにて、悪戯半分にGmailで直接送信を試みると、送信が実行できなかったのですが、下書きとして保存されたので、もしや? と思ってメインマシンでGmailを確認すると、しっかり下書きとして拾うことが出来ました。

この方法ならしばらくはまだ現役続行出来そうです。でも、まったくもって意味不明の結果ですね。

■今月のお気に入りミュージックと映画

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[Any Road]by George Harrison in 2002(England)

ジョージ・ハリスンの遺作となったアルバム "Brainwashed" の一曲。プロデューサーのジェフ・リンと、ジョージの息子であるダーニ・ハリスンが編集し直し、完成。唐突に聞きたくなってしまいました。

この曲はとても意味深というか、ジョージが死を覚悟して作ったとしか思えない歌詞ですね。考えすぎかな? でも、とても明るいイメージが逆にファンの心に刺さるような気がします。

[Room]by Lenny Abrahamson in 2015(Ireland, Canada)

邦題「ルーム」。窓のない部屋に隔離された親子の日常から、その状況が次第に解ってくる恐怖。そして、そこからの決死の脱出がエンドロールに繋がる話ではなく、その後の展開は見ている者達に重く突きつける問題作。

第88回アカデミー賞で4部門を獲得、ジョイを演じる主演のブリー・ラーソンの迫真の演技は、みごとに主演女優賞を獲得しています。彼女は実際に長期間自室に引きこもることで、壊れていく精神を体験し役作りに生かしたそうです。恐ろしいプロ魂ですね。

ところで、息子ジャックを演じたジェイコブ・トレンブレイがとても光っていたのですが、子役はドラッグ漬けの大人になるみたいな結末が多いハリウッドの中で、素敵な俳優に育って欲しいと願うばかりです。

個人的にはとて気に入った作品ですが、ジョイの父親役としてウィリアム・H・メイシーが、母親役としてジョアン・アレン、巡査役のアマンダ・ブラグルと好きな俳優が目白押しだったのも驚きでした。


【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/怪しいお菓子研究家
yoshinori@kaizu.com
http://www.kaizu.com

http://kaizu-blog.blogspot.com

https://www.facebook.com/yoshinori.kaizu


回答が見つからなかったプログラムソースを、空いた時間にダラダラとデバッグすることになって、かなり凹んでいました。しかし、苦節2週間(実働2時間)ほどで、突然アイデアが閃き、無骨ながらも解決したのにはちょっと嬉しくなってしまった。でも、流石にちょっと時間掛かりすぎですね。

いや、実はプログラム自体に怪しい仕様があったようで……OSとプログラムのバージョンの関係は本当にストレスの温床ですね(>_<)

それと、覚えなくてはならないことと、覚える必要はないことのボーダーラインは本当に難しいですね。覚える必要はないことをマスターしないと覚えられないケースもありますので……そんなことを痛感した2週間でした。

●12月の画像処理セッションは12月15日の予定ですが現時点はまだ未定です。
詳しくは私のブログかfacebookでご確認ください。
〜Photoshopの復習【応用力が付くブラシテクニック】〜

・講演内容
Photoshopのブラシ機能の基本操作の再確認と活用方法について、解りやすく整理・解説致します。

・大胆な設定と繊細な組み合わせ
・Illustratorで作成したパーツの活用
・画面に雨や雪を降らせる
・巨大ブラシの活用

参加は無料で、先月から申し込みも必要なくなりましたので、お時間が空いている方は、当日フラッと参加して頂ければ幸いです。
https://www.borndigital.co.jp/seminar/